130,000部発行
2021年11月5日
通巻第302号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 節子  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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稲毛新聞25周年&300号記念 スペシャル対談 Part.III
千葉県議の重鎮、阿部紘一氏の思いとは
稲毛を千葉を知りつくした元県議会議長が 課題山積の千葉を語る
 平成3年の千葉市議会議員初当選から30年、長きにわたり市政から、また県政から地元を愛し地元の発展に尽力してきた阿部紘一県議会議員。移りゆく時代の流れを敏感に察し様々な政策を実現してきた。そんな千葉県政の重鎮に小紙編集部の今村敏昭が話を聞いた。

稲毛新聞編集部(以下・稲)市議会に初当選されてから稲毛一筋30年。地元密着型の議員として尽力される中、県議会議長も務められました。これまでを振り返っての思いや印象深い出来事をお聞かせ下さい。
阿部紘一議員(以下・阿)稲毛に住んで60年以上になりますが、この街の移り変わりを見て参りました。
 この間に於いて多くの方々がこの稲毛の街を「第二のふるさと」としてご転入いただきましたことも、街の発展の大きな原動力でございました。
 これからも新旧住民の方々が共に融和を図り、一致協力して「子供たちのふるさとを愛する心」を育んでいくことが我々に与えられた使命だと考えます。
稲・議員生活の中で最も困難だったことは何だったでしょうか。
阿・県民に対する一部住民からの請願等が会派や県議会の総意と異なり期待に添えなかったことです。
稲・市政・県政を問わず、今の千葉市、千葉県にとって重要な課題は何で、それにどう対処すべきだとお考えでしょうか。
阿・県市間の課題はいくつかありますが、ここでは2点申し上げます。
 ひとつは「千葉市への県単独補助金」の問題です。千葉市への県単独補助金は平成29年総務省によりますと市民一人あたり約6100円です。これは全国政令市平均の約8800円を大きく下回っています。千葉市が県政発展に貢献している現状を考えますと、せめて政令市並みに拡充していただきたい。それによって市の社会福祉策が更に充実して参ります。
 もうひとつは「県と市の水道事業の統合、広域化」を図ることです。これは県営水道への受水費と未活用の水源の費用の二重負担となっているなど、千葉市水道局は厳しい事業経営が続き、毎年一般会計から市民の貴重な税金が約10億円前後まわっています。
 今後、県市間のこれらの課題について執行部に対してご理解頂けるよう説いて参ります。
稲・地震や風水害などの大規模災害の発生、新型コロナウイルス感染症対策などの影響には多大なものがあります。特に地元商店街など深刻な影響を受けていますが。
阿・コロナの影響により、仰せのとおり地元商店街も売上減や休業等深刻な影響を受けております。
 商店会長の私としては、県、市、商工会議所等の支援策を迅速に会員に情報発信し、また会員からご希望があれば疑問点や更に詳細について直接県や市の担当者に面談させていただいています。私への要望に関して、持続化給付金の申込期限の再延長もさせていただきました。
稲・阿部県議独自の政策やライフワークにしておられることを教えてください。
阿・私が取組んでいるライフワークとしていくつかありますが、主に以下の3点を。その1は「政策評価への取り組み」です。
 税金の無駄を排し、県民の方々の求めている施策や事業を推進していくためにも、毎年PDCAサイクルによって検証し、その結果を広く県民に周知し、それをふまえて総合計画の着実な推進を図っていくことが重要です。
 その2は「医師、看護師等の人材確保と育成」です。県民の命と健康をお守りするのは県行政の一丁目一番地です。そのことからしっかり取り組んで参ります。
 その3は「子ども医療費助成制度の拡充」です。次代を担う子どもたちは我々の宝です。命と健康を守っていくことは我々の責務です。現在の県制度では通院は小学3年生まで。入院は中学3年生までを助成対象としていますが、入院、通院とも対象年齢を中学3年生まで、一部高校3年生までとする市町村があるなど同じ県内で格差が生じており、この改善を図る必要があります。また、子育て世代の経済的負担を軽減する意味でも重要な課題であります。
稲・熊谷知事の誕生でこれからの県政はどうなっていくと思われますか。
阿・知事と我々議会とは「県民の命や健康」をお守りすることにおいては「最優先課題として共通」です。
 登山に例えれば頂上(目的)に到達することは同じ、しかしルート(政策)については時には違うこともあります。議論の中で、県民の方々にとって最良の政策実現が望まれます。その為に県民公開の場(議会)で議論を深めていくことは大切です。
稲・稲毛新聞はお陰様で今年、創刊25周年を迎えることができました。稲毛新聞についてご意見があればお聞かせください。
阿・創刊25周年、誠におめでとうございます。長年にわたり地域コミュニティー紙として迅速かつ適確に生の情報をご提供いただいておりますことに感謝と敬意を表します。これからもなくてはならない存在として市民の皆様に愛され、更なるご発展を祈念しております。
稲・最後に読者の皆様に一言、お願いいたします。
阿・1863年アメリカ大統領、エイブラハム・リンカーンの演説に「人民の人民による人民のための政治」の一節があります。この言葉はいくら時代が変わろうとも今も生き続ける民主政治の原点であり、私にとっての教訓であります。
 今日、国民不在の政治が叫ばれている中、あらためてこの言葉に自分の全ての政治活動を照らし合わせ、
生活者視点の県政実現に尚一層真剣に取り組んで参りますことをお誓い申し上げます。皆様のご指導をお願い致します。
稲・本日はお忙しい中ありがとうございました。
(取材令和3年10月20日・千葉県議会自由民主党控え室にて)

取材後記……元千葉県議会議長という輝かしい経歴を持ちながら、近づきがたい雰囲気はなく、逆に気さくに話かけていただきリラックスムードで対談は進んだ。亡くなった弊社先代社長と親しかったこともあり昔話にも花が咲き、また千葉の未来に向けた意見交換も出来た非常に有意義な対談だった。(今村敏昭)

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衆議院選挙決着!
 10月31日に投開票が行われた衆議院選挙は、中央区、美浜区、稲毛区の1区で立憲民主党の田嶋要、花見川区を含んだ2区では自民党の小林鷹之、緑区を含む3区も自民党の松野博一が勝利した。1区は自民と立憲初の一騎打ちとなった。両陣営とも大物弁士が続々と後押しする中、立憲支持層を確実に固めたほか、他擁立を見送った共産党の支持層をも取り込んだ田嶋要が小選挙区で返り咲いた。2区では立憲の黒田雄が花見川区で票を伸ばしたが及ばず、共産党の新人寺尾賢も苦しい戦いを強いられた中、全ての世代からの支持を伸ばし、岸田内閣で経済安保相に抜擢された知名度も手伝い小林鷹之が圧勝。3区でも自民、立憲の一騎打ちとなり、立憲の岡島一正は共産支持層の取り込みを狙ったほか無党派層にも積極的に働きかけたが、官房長官として内閣の要職にある松野博一の牙城は崩せなかった。今回の千葉県内投票率は53・64%で前回の衆院選よりも3・75ポイント増えた。

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