152,500部発行
2006年3月8日
通巻第114号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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主張 悪代官の存在は昔も今も変わりがない
稲毛区 園生町 藤本  豊
 テレビの『水戸黄門』には、必ず悪代官が登場するが、悪代官の存在は昔も今も変わりがない。 永田町や霞ヶ関や地方自治体にも悪代官は多い。談合、贈収賄という政官業の癒着は後を絶たない。悪代官たちは市民・国民から搾れるだけ搾り取って、たらふく食っている。中央省庁から外郭団体への天下りが3千987団体に2万2093人、補助金が年間5兆5400億円もある。
 無駄な道路や橋や新幹線も容赦なく造る。議員年金廃止も掛け声だけですっぽかし。10年以上務めれば15%カットだけで、これからも年金がもらえる。名実ともに廃止されるのは、受給資格のある議員がすべて亡くなる半世紀先の話だ。
地方自治体でも15階や20階建ての超高層オフィスビルを何棟も建てたり、赤字必定の球技場や大型小売店を造ったり、無駄な箱モノ行政が相も変わらず罷り通っている。都庁舎は雨漏り修繕費1000億円。15年前の新築費は1千570億円。悪代官たちは無駄を無駄と思っていない。その上、家臣を過剰に雇い、高給・厚遇して、はばからない。時代は変わっても「菜種油と百姓は搾れるだけ搾る」という政治は少しも変わらない。搾り方の手がこんできただけだ。
 年金の改悪に続いて、年金から介護保険料や所得税を天引きする。所得税では老年者控除廃止のほか、諸控除廃止で大増税が迫る。消費税引上げも必至だ。医療や介護も改悪され、高齢者の自己負担増は容赦ない。長期入院患者の療養病床38万床が15万床に削減される。これは難病の長期入院患者、家庭に介護者のいない患者を病院から追い出すことであり、昔の姥捨て山≠ニ変わりがない。追い出されても地域に安く安心して入れる施設はない。看護や介護も受けられず、自宅で死ねということだ。
 国や地方自治体の悪代官たちは談合や賄賂で懐を肥やし、市民・国民は窮乏化し、格差・階級社会は拡大するばかりだ。鉛筆や消しゴムが変えなくて『就学援助』を受けている児童が、東京や大阪で4人に1人いるという。ニートや非正規社員が増えるばかり。老人も子供も若者も、悪代官の悪政によって酷い仕打ちを受けている。だから社会は荒廃し、凶悪犯罪が増え、老人介護に疲れて殺人事件となるケースも増えている。自殺者も毎年3万人。民主主義社会だというけれど、封建時代の水戸黄門時代の階級社会と何ら変わるところがない。

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