130,000部発行
2019年12月6日
通巻第279号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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新たな悪質不正受給発覚
警察署=詐欺の立件せず
区役所も不正受給を放置
 不正受給を繰り返し、自己破産で返済義務を逃れようとしていたものの、裁判所が免責を認めなかった若葉区の女性の件は本紙既報のとおりである。今度は中央区の女性が生活保護を不正受給していた男から1400万円をだましとられる事件があったのに、警察も市役所も何もしてくれないと、本紙に相談があった。取材を進めていく中で、この不正を働いている男の狡猾な手口が明らかとなる中、警察や市役所まで調査に動き出さないよう男性の手口にはめられた様子が浮かび上がってきた。
 生活保護の不正受給事案は生活保護制度そのもののイメージを低下させるものであり、、真に生活保護に頼らざるを得ない人々のためにも関係当局の厳重な対応が求められている。【取材・今村敏昭】

のさばる生活保護不正事案
 巧みな話術で詐取
 「仕事に必要だから」とか、「マンション購入資金が足りない」とか、「海外から帰国当日で日本円の持ち合わせがない」とか、「支店長が不在で預金が引き出せない」とか、すぐ詐欺だとわかりそうな手口でも純真な人をだますことができる。
 20回近くにわたり女性から様々な口実で合計1400万円を引き出した。
 送金先を別人の口座に指定していたが、口座の苗字は男の旧姓のものであることが分かっていることから、男の親族が関与していることも疑われているが、別人の口座に送金したことで、いざとなったら「借用書は書いたが、俺は金を受け取っていない」と借り入れの事実を否定する布石かも知れないが実に悪党だ。
 今年になって被害女性が弁済を求めだすと連絡が取れなくなり、知らぬ間に転居していたという。

 動かぬ千葉市
 だまされたのはこの女性だけではない。千葉市もだまされているわけだが、中央区役所はことのほか動きが悪い。
 生活保護受給者の借金は原則としてそれ自体が収入認定されるから、借金をした受給者には区役所に報告する義務が課せられているが、この男が申告した形跡はない。 
 被害女性が証拠をそろえて区役所に連絡しても一向に動く気配がみられず、女性は困惑するばかりだ。多額の借金の事実は生活保護廃止の理由になる以上、借金の隠ぺいはその後の受給が不正であることを意味する。生活保護の原資は税金なのであるから、不正事案には厳正に対応してもらわなければなるまい。

 うそのDV被害届出で住所隠し
 この男は女性からの追及を逃れるため、現在は千葉市から県内の他市へ転居している。
 転居直前に本籍を変更すると同時に他市へ転居し、転居先では警察にこの女性を名指ししてDV被害を相談し、市役所に住民票の発行制限をかけさせた事実が明らかになった。
 被害女性が男を追及しようとしても転居先を知られないよう住民票をとれなくし、警察に相談しても警察が「DV案件」と思いこむばかりか、お金を詐取された件も「男女間のトラブル」と思わせて捜査に着手させないよう仕向けた疑いが強い。
 男はガタイが大きく怒鳴ることもあったというから、DV届は本末転倒だ。安易に届を受けた警察の対応にも大いに問題がある。
 被害女性に事情も聞いておらず、一方的な申し出を裏も取らずに受け付ければ悪人の逃走を警察が手助けしていることになりかねないからだ。

 難しい詐欺の立証
 「会社の小切手が入ったカバンをなくした」というのはそもそもその事実がないから詐欺であることは明らかで、立証も比較的容易だが、この女性のケースでは詐欺の立証には困難が伴う。借りたときに男に返す意思がなかったことを立証しなければならないからだ。
 男の心の内面の立証が必要で、「いや、返すつもりだった」といわれるとそれを明確に覆す証拠を得るのが難しいからだ。男はこの女性に「借用証」を差し入れているが、「お返しします」との意思表示をしているとみなされることも女性には不利な材料だ。借金の理由がよほど荒唐無稽なものでもない限り、捜査当局が動き出すことはないというのが警察関係者の話だ。ただ、不正受給の事実は完全に明らかだ。
 他市へ転居して千葉市の追及を断念させようと目論んでいるようにも感じられるから、刑事事件として追及してほしいし、千葉市には返還請求や被害届の提出など、重い腰を上げてもらいたいものだ。

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第一回全国空き家サミットin千葉
関係法令の改正を

パネルディスカッションの模様
 「一般社団法人日本空き家空地対策協会」(代表理事池田銀蔵)主催の、第一回全国空き家サミットが、先月12日(火)、千葉市民会館小ホールで開催され、空き家の利活用や対策などについて、活発な議論が交わされた。
 豊田俊郎参議院議員と空き家再生事業で辣腕を振るう牧野嶋彩子氏の基調講演の後、パネルディスカッションが行われ、熊谷俊人市長や弁護士、行政書士、住宅地図のゼンリンの職員がそれぞれの立場から意見を述べ、質疑応答も行われた。
 空き家の再生は十分可能であることや相続登記を義務化してはどうか、所有者不明土地の問題も取り上げられ、所有者不明のままだと固定資産税が徴収できないのではないかなどの疑問や、行政の対応を待つだけでは廃屋の危険を除去できないなどの問題点が指摘された。
 関係法令の改正が必要だとの意見も出た後、来年は東京で第二回のサミットを開くことが宣言され閉幕した。

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被災者支援、千葉市に課題
台風15号、19号の被害対策
 千葉市にも大きな被害をもたらした台風15号と19号。被災者の支援の体制に問題が浮上した。
 支援の申請で最初に交付される「罹災証明」に表示される被災の程度は、低い方から「一部損壊、半壊、大規模半壊、全壊」と分かれている。その中でも最も多い「一部損壊」は損壊の程度により支援の在り方がさらに「二通り」に分かれる。
 支援の上限が50万円であることには変わりはないが、どちらになるかで工事業者からもらう見積書の指定様式が異なり、支援金が被災者に払われるか業者に振り込まれるかの違いがあり、先に支払ってしまうと支援金が出ないケースもある。
 また、畳の交換や濡れた壁紙の張替には支援はないが、床板の工事に伴う畳の交換や壁の工事に伴う壁紙の張替は支援の対象になるなど、細かな判別も控えている。
 南房総市では罹災証明の申請に伴う現地確認の際に、この「二通り」のどちらであるかを判定している。
 現地を確認した市の職員の眼があるからだ。
 千葉市は罹災証明が出た後の支援金の申請を受けた後、提出された写真で判断するという。
 屋根板に穴が開いていてもブルーシートで覆ってしまえば被害を目視したり写真に収めることはできなくなる点に問題が残る。罹災証明の判定の際に「二通り」のどちらかを判定する方がより正確であるし、何より二度手間を避けられる。
 二度手間を避けることと業者に早めに指定様式の見積書を渡すことは迅速な被災者支援で重要になる。
 11月末時点での支援受付件数は、人口97万人の千葉市全体で一日60件程度。一つの区あたり1日平均10件であるが、被災の程度がひどかった南房総市では、人口は4万人を切っているのに、本庁だけでも一日120件の申請が殺到しており、岡山市、静岡市、千葉県や、関係団体から派遣された人員を受け入れてどうにか対応しているのが実情だ。
 千葉市の被災事情が南房総市と同レベルの悲惨さになり、支援の申請が殺到したら対応できなくなる可能性が高い。
 今後の課題として迅速な処理の体制を検討しなければならないだろう。

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