6月21日朝日新聞朝刊「千葉版」の半ページも使って、市議の言葉遣いを問題にした記事【左図】を取り上げた。
議員名は伏せているが、この記事ついて読者から「真相を書いて欲しい」「市民の代弁者として役所の仕事に怒りをぶつけているのに朝日の報道は行き過ぎではないか」「声を荒げることはそんなに悪いのか」「市議が何か悪いことをしたのか」など、たくさんの問い合わせや意見など、電話や本紙ホームページの投書欄、さらに、2チャンネルに書き込まれるなど大きな反響を呼んでいる。
記事の内容から稲毛区選出市議らしいので敢えて名前は差し控えるがカミナリ市議≠フ異名がある。市民の代弁者が役人を捕まえて声を荒げたことを問題にした意図は一体なぜなのか。
カミナリ市議≠フテープの真相に迫る
朝日新聞の記事によると、市立千葉高校の改築工事をめぐる問題で、市議が声を荒げ変更を迫っている録音テープを入手。その会話内容の一部を暴露、確認を取り、最後は市議本人と一問一答の形で取り上げている。その翌日、後を追うような形で他の日刊紙も同様な記事を掲載、市議会でも取り上げられた。
このカミナリ市議≠ヘ、日ごろの活動や熱血漢ぶりには定評がある。 「声を荒げて変更を迫った」ことをだけを誇張して報道した朝日新聞の狙いは何だったのか?いくつかの疑問点をあげてみたい。
1.市議が市職員に声を荒げた一部分を取り上げ大々的に報道しただけである。 2.その言動に至る経過や事後の説明がされていない。
3.市議の言動や圧力により、千葉市が政策を変更していなかったこと。 4.録音されたテープの時期が特定されていない。 5.市民の声を代弁し、市の職員に声を荒げた≠アとを悪く報道するのは市民の利益に反すること。
6.多くの市民に誤解を与え、議員の名誉を傷つけたことなどだ。
確かに、テープの内容は市議としての言葉遣いは決して好ましいものではないが、言葉は個性でありパーソナリティ、その人物の人格的な問題である。怒りを穏やかな言葉で表現していたら、相手は好都合だろう。むしろ、体を張って市民のために主張する議員を頼もしく思う人も多いはずだ。
さらに、朝日の可笑しいところは、21日の新聞ではその議員の名前を伏せて報道していなかったが、27日の朝刊で誰も知らなかった議員の名前を議会質問に事寄せて堂々と公表した。
質問に立った共産党議員ですら議員の名前を特定して質問したわけでもないのに、朝日はいつの間にかトリック≠演じてしまった。どうせ報道するなら最初から名前を公表すればいいものを途中で誰も知らない議員の名前を巧みに公表したことは奇異に受ける。
天下の朝日には比べ物にならない小さな稲毛新聞だが、議員の日ごろの行動をつぶさに観察してきた経緯から、今回の事件の真相を次に紹介してみたい。
その市議は市立千葉高校の改築工事について地元民を集めて勉強会を開催しており、本紙も数回取材している。その頃から市議は住民の前ではとくに市の担当職員を捉まえてはカミナリ≠落としていた。
3年前の小仲台公民館で近隣住民と工事の発注方法について、一括発注か、分割発注か、工事の安全性を確保するために取り付け道路の必要性や工事の一括発注の優位性を住民に訴えていた。このとき、カミナリ市議は住民の様々な要望を聞き入れてもらうには、窓口がバラバラでは支障があり、工事代金も高くつき、税金の無駄になると、住民に説明し、一括発注の必要性を訴え、地域住民や自冶会が署名を集め「一括発注の陳情書」を千葉市に提出していたのである。
ところが、千葉市はその市議や市民の要望を無視し、「国の方針」を理由に「分割発注」を決定した。
市議のメンツが丸つぶれになった。これに腹を立てた市議は住民代表とともに市役所を訪れ、担当職員に抗議を申し入れた。
テープはこの時の会話が録音されたらしい(市議)。だとすれば、問題のテープは2年以上経過していることになる。今頃になって、テープを他人に渡したのは当時の担当職員が今年4月に退職したため、おもしろ半分に誰かに聞かせ、朝日に売り込んだのではないかと見られる。
千葉市はその議員の圧力により、方針を変えたわけでもなく、実害を被ったわけでもない。このことは議会の質問でも「市議の発言は許容範囲」と局長答弁しており問題にしていない。従って、ただ単に、一部職員が暴言を浴びせられた腹いせに天下の朝日を利用したという図式になる。これに便乗した共産党は市議の辞任を求めている。
今は亡き林三蔵市議や暴れん坊のハマコーも、役人にカミナリを落とすのは有名だった。最近はおとなしく格好つける物分りのよい政治家が多いが、役人と堂々と喧嘩できる政治家が少なくなった。(S)
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