150,000部発行
2005年9月8日
通巻第108号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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星霜録
千葉市議の宍倉清蔵先生のお誘いのお蔭で台湾の偉大な指導者李登輝前総統に会う機会に恵まれた。日本の武士道精神を政治信条として現在の台湾を民主国家に発展させた偉大な人である▼李登輝氏は現在84歳で腰痛を患っていたが、とても元気だった。予定された15分会見時間が1時間を超した。台湾が今、危機存亡状態にあると切々と訴え、日本と台湾が同じ民主国家として、中国に対抗できる共通の戦略を持たなければならないと、改めて中国とは違う主権国家であることを力説した▼台湾の歴史は他国からの侵略の連続だった。スペインとオランダが原住民を巻き込み相争うなか、清朝に占領された。清国は日清戦争で負け台湾を日本に割譲した。このため日本が台湾を50年間統治し、今日の台湾発展の基礎をつくった。李登輝氏は歴史的に中国の一部ではないと主張する▼台湾は1971年に国連から追放された。原因はアメリカがベトナム戦争の始末が手に負えなくなり、中国に助けを求めた。ニクソンは、ベトナムとの和平交渉の取引で「二つの中国では困る」という表向きの理由をつけ、中国を国連に加盟させ台湾を脱退させた。現在の台湾問題の原点はここにある▼北朝鮮と韓国は同じ民族。独裁国家と民主国家の二つに分かれているが国連には双方に議席がある。大国の都合で小さな国の主権や主張を認めない国連。日本の常任理事国入りを拒むなら負担金を納めないくらいの姿勢が必要だ。(S)

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千葉の歴史検証シリーズ37 
秘話・千葉市動物公園物語 2
動物公園の水の確保が課題
不仲と言われた松井、杉山両助役が動物公園立ち消えの危機を救った
千葉市に動物園を≠ニいう構想が持ち上がったのは、昭和45年9月だった。しかし構想が実現するまでの紆余曲折は、たいへんだった。この物語の主役℃ウ倉清蔵の登場は、もう少し後になる。
一時は、動物園建設構想が立ち消えになりそうな危機もあった。それを救ったのが当時、不仲と言われた松井、杉山両助役だった。
 当時の市長は荒木和成。荒木市長は在任中の昭和52年5月24日、心筋梗塞のため急死した。オイルショックなど、経済情勢の変化などもあり、金のかかる動物園など後回し≠ニいう意見が強くなり、立ち消えの危機になった。それを元の軌道に乗せたのは、荒木市長時代の助役だった松井旭と杉山正の2人だった。
 松井と杉山は荒木市長の後任を巡って、丁々発止とやりあった仲である。しかし動物公園を巡っての2人の息の合った協力ぶりは、あまり知られていない。これも動物公園建設秘話≠フ一つである。
 松井と杉山は手分けをして、建設を軌道に乗せるため努力をした。
 松井は困難を極めた土地取得の交渉、当初の熱意を失いつつあった市議会筋の説得、杉山は県の説得に当たった。もともと県は動物園の建設については、あまり積極的でなかった。
 そこへ来て、当時の経済情勢にオイルショックが重なった。「動物園でもあるまい」という当然と言えば当然の反対だった。
 この時期、この物語の主役≠フ宍倉清蔵はみつわ台の区画整理に懸命に取り組んでいた。宍倉は昭和49年4月の市議会補欠選挙で6万票以上獲得し、見事初当選を果たした。そして後に動物公園オープンの柱的存在≠ニなる。
 昭和52年7月10日、荒木市長の後を継いで市長になった松井は、動物公園建設に向けて様々な工夫を凝らした。まず、動物園になくてはならない、膨大に使用される水を、どうやって都合をつけ確保し、その水道料をいかに、ひねり出すかだった。
 動物を集めるのは、根本問題だが、集めた動物を養うには、途方もない水が必要となる。ちなみに昭和50年代に、上野動物園の水の使用料は、年間1億円以上に上っていた。こんな大金をひねり出せる余裕などあるわけがない。園内のレストランで使う水道水は大した負担にはならないが、動物達にはその数倍、数10倍の水の確保が絶対条件になる。かと言って、県営水道は使えない。どうするか。チエ者はいるものである。
ちょうど昭和55年に、環境アセスメントが行われた。 その調査の一環として「地盤沈下の実態を調べる」ということで、試験井戸を掘る事になっていた。その試験井戸を1本掘った。さらに地下水の水位を正確に調べる≠ニいう名目で2本目を掘った。また、一度使った水は汚水処理場に送られ、日量300トンという中水を、動物園用のため確保できる事になった。
 このため、上水道の使用は、動物公園で使用する全体の水の1割以下に抑えることに成功した。一方、動物公園の建設費は、そのほとんどを起債でまかなった。 起債といえども市の借金=A市の借金は市民の借金=B起債そのものを自治省(当時)や県に認めてもらうのもひと苦労であった。
 動物園の人気は、飼育されている動物の種類の多さ、珍しい動物の多い少ないによって決まる。
その努力をしたのが、宍倉清蔵だった。(つづく)

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市民ガイド
2005千葉県私学フェア
県内の私立学校(小学校・中学校・高等学校)が一堂に会し、展示や入試相談を通して各学校の教育内容や入試をはじめ、私学のすべてについて紹介します。入試関係資料の無料配布も行います(入場無料)▼日時/9月11日(日)10時〜16時▼会場=幕張メッセ「国際会議場」(JR京葉線海浜幕張駅徒歩5分)▼千葉県私立中学高等学校協会・C241-7388

千葉大学公開講座
「健康・医療・福祉」少子高齢化社会での医療・福祉をめぐる最先端の工学技術の成果と今後▼日時/10月15日(土)、22日(土)13:30〜16:40▼会場/千葉大学工学部15号棟110講義室(西千葉キャンパス)▼定員/50名(無料)ハガキ・FAXは、氏名・住所・電話番号・参加希望日を明記、下記申込先へ。10月11日(火)締切り▼申込先/〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1番33号 千葉大学工学部教務係▼C290-3055、FAX290-3076

環境シンポジウム05千葉会議
平成7年から毎年開催している環境シンポ。第11回となります。京都議定書発行後の地球温暖化防止と、本年度から開始される国連環境教育10年計画に連携した活動を提案。メインテーマ「もう待てない!ストップ温暖化−千葉からアクションを」▼全体会の日程/11月13日、10:00〜15:00、千葉大学西千葉地区総合校舎▼分科会の日程/9月9日〜10月1日▼お問合せ/C047-336-3785、電子メールchibakaigi@hotmail.com

写真コンクール2005作品募集
「千葉県の公園・緑地の美しい姿や、そこにいる人々の温かいふれあいの情景」▼応募/返信用封筒同封に80円切手を貼り、必要事項を記入し、作品の裏面に貼り付けて送付(1人3点まで)▼締切り/9月30日(金)必着▼結果発表/10月29日(土)表彰式(記念品・賞状)、青葉の森公園センター▼応募案内(応募票)は各県立公園などで配布▼応募先/〒260-0013 中央区中央4-13-28(財)千葉県まちづくり公社C224-9794花光ランチタイムコンサート
▼ 日時・10月7日(金)12時より(開演・12時30分)▼会費・2000円(お弁当、飲み物付)▼出演・テノール・秋山衛(芸大卒、千葉大名誉教授)、ピアノ・高林光枝、トランペット・酒井清志♪曲目・日本歌曲、ナポリ民謡など▼問い合せ・申込みC272・8686(花光)★稲毛新聞の読者3組6名の方に無料チケット進呈。お申し込みは『稲毛新聞社プレゼント係』(住所クイズ欄に)

講演会「大地とつながる」
▼日時・9月25日14:00〜16:00▼場所・千葉市生涯学習センター3F大研修室▼講師・山川建夫(フリーアナウンサー)▼参加費・500円:定員85名(ベビーシッター500円)▼内容・山川アナウンサーが市原の里山での米作りを通して体験された世界観の話・主催 ママの学校▼申込・C090-9976-7240(千脇)

話し方教室 生徒募集!
▼期間:17年10月〜18年3月▼場所・千葉コミュニティセンター▼昼=第1、3木曜15時〜17時30分▼夜=第1、3火曜18時30分〜20時30分▼月謝1000円・テキスト1000円▼お申し込み:千葉はなし方友の会(足利)C232-5042まで。

スクエアダンス初心者講習会
アメリカのフォークダンス、男女8人が1つの単位で楽しむダンス▼期間/9月7日〜12月21日の毎週水曜、18:30〜20:40▼会場/千葉市中央コミュニティーセンター5階、美術視聴覚室▼参加費/全16回、4000円(テキスト代等含む)▼受付/9月7日及び14日、18:00〜同会場で▼主催/クローバーリーフスクエアーズ▼問合せ/西山隆文C0436-52-2369

木のぬくもりと技
駿河指物家具職人 大谷友彬(稲毛出身)現代風家具製作をしている作者の個展▼会期・9月14日(水)〜18日(日)▼場所・ホール椿(千葉市中央区春日2-1-9)▼問い合せ・C247-5906(画廊 椿)

UCCコーヒーフェスタ開催
レギュラーコーヒーはじめ、各種食材・洋菓子などを安価で提供、1日限りの大バーゲン。ハガキ持参の方に粗品プレゼント▼9月17日(土)10:00〜17:00▼UCC上島珈琲(株)千葉支店 C287-1000

こみなと稲毛ギャラリー
▼9月の予定・9月13日(火)〜18日(日)第5回翔の会展(絵画)▼C252-4713(こみなと稲毛ビル5階)

カルチャーセンター稲毛 生徒・教室利用者募集!
会議・研修会にもどうぞ。ステンドグラス、マミフラワーデザイン、イラストレーション、パッチワーク、キルト、油絵、書道、ろう造花、手書き染め等。問い合せはC244・3989【設計士の住い塾】家ができるまでのプランニングから業者選び、資金計画まで▼日時・9月24日シ午後1時〜3時▼問い合せ・アイム設計C244・3989

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今月の人 スーパーライト級連続KOで6勝

稲毛ジム所属のプロボクサー 山中 直樹さん(26歳)
 稲毛区園生町に在住のプロボクサー山中直樹さんはスーパーライト級。2003年東日本新人王に輝き、現在の成績は6勝(6KO)2敗2分の成績を上げています。父の山中勇氏は、24年間稲毛ジムを経営、何人もボクサーを育ててきた会長です。恵まれた環境に育ったが、プロ入りは大学卒業後に決意しました。
 初陣はドロー、以降、東日本新人王戦まで4試合にKO連勝を飾り、東日本新人王になりました。その勢いに、全日本新人王戦に敗れるとは誰も思っていませんでした。「負けた時は脱力感がありました。心境の変化を経験し、乗り越えて気がらくになりました。今は精一杯自分の力を出しきって、悔いのない試合ができるように臨んでいます。」
 苦境を乗り越え、仕切り直しの7戦目で、再び鮮やかなKO勝ち。直樹さんは、昼間は家業の園生印刷所で働き、夜は2階のボクシングジムでトレーニングに励みます。会長である父について、こう語っています。
「父はプロになるのを勧めませんでしたが、私の意志を大事にしてくれました。トレーナーとして私を厳しく育て、基本を大事にするように言ってくれました。父は心強い存在です。感謝していますし、尊敬しています。ボクサーとしての夢は、お客様に楽しんで戴ける選手になりたい。プロは結果が全てですから勝つことが目標ですが、人生の上では、その過程で学ぶものも多い。そこで出会ったものを大切にしたいです。やめてからの人生の方が長いので、毎日、一日一日の過ごし方を大事にして健康に気をつけていきます」。
 山中直樹さんは、4月の試合では2敗目を喫しましたが、気持ちを立て直し、次の闘いに向かっています。今の心境を聞いてみました。「厳しい闘いに向かうことは、本当の自分と向き合うこと」。試合のトランクスには「稲毛」の文字が輝いています。これからも「稲毛」山中直樹が勝ち進むよう応援しましょう。【取材・松本美恵子】

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