150,000部発行
2005年3月8日
通巻第102号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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星霜録
1975年にメキシコで開催された第1回世界女性会議で世界各地の性差別撤廃宣言から20年。その間日本では婦人問題企画推進会議で日本流に差別問題を変えて1995年の第4回北京会議の前に内閣府に「男女共同参画推進本部」を設置、同審議会が「男女共同参画基本法」を制定した▼この基本法をめぐり、今各地方自冶体がどのように対処するか混乱している。その理由は国が具体的な指針を示さない地域任せの無責任な法律だからだ。男女共同参画という意味はどんなことか国民がどれだけ理解し説明できるであろうか▼平成13年に堂本千葉県知事は男女共同参画社会について「ジェンダーフリー教育を積極的に推進」という文書を市町村の教育委員会に通達した結果、教育現場ではどのようなことが行なわれているか。詳細は本紙8面の今月の人欄を参照していただきたい▼男女共同参画基本法が施行されたことにより看護婦、保母、保健婦、嫁、婿養子、女医、サラリーマンなどの差別的用語はすべて否定された。新聞広告の女子社員募集という表現もダメ。挙句の果て、税金の配偶者控除も廃止するなど政府に都合よく解釈される始末▼男女共同参画はジェンダーフリーという意味不明用語となり、日本古来の生活習慣や伝統文化まで否定する。現憲法で基本的人権や男女雇用平等が謳われているのに何が差別なのか。男女共同参画基本法は未婚者を増やし、少子高齢化に拍車をかける悪法≠ナある。(正)

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千葉の歴史検証シリーズ31
成田国際空港「血と涙の歴史」 9
ジェット燃料を貨車でトコトコ運ぶ国際空港
 前回まで成田国際空港ができるまで流された、多くの血の犠牲≠ノついて紹介してきた。成田国際空港は昭和53年5月20日、めでたく開港≠オたことになっている。しかし、どうしても記録として、とどめておかなければならないことがある。
 飛行機を飛ばすジェット燃料はトコトコと、貨車で運んでいたのである。トコトコ輸送≠ゥら、パイプラインによる燃料輸送になるまで、さらに5年間もかかった。
 成田空港は計画当初から、目算外れの連続だった。その極め付きの一つは、燃料の貨車輸送だったと言っていい。どうしてなのか。素人が考えても、航空機燃料をトコトコ♂ン物列車で運ぶなんて、マンガ的だし、十分に補給できるか心もとない。沿線住民にとっては火事の元≠ノもなりかねない貨物列車が走っているようなものである。
 成田空港が開港してから2年後の昭和55年7月28日、大塚茂空港公団総裁は、塩川正十郎運輸相に辞表を提出、後任に元運輸事務次官の中村大造副総裁が、第2代総裁に昇格した。さらに翌29日に公団は、ジェット燃料のパイプラインの完成が大幅に遅れることが、確実になったとして千葉県と千葉市を訪れ、沼田副知事、松井千葉市長に陳謝した。
 パイプラインを作ることは必須条件だから、公団は空港開港のずっと前の昭和46年8月19日に、千葉港から成田空港までのパイプラインルートを公表していた。初めは県や千葉市も協力的だった。ところが一転して強硬な反対態度をとるようになる。そこで貨車輸送になったのだが、その原因については後述するが、なぜ大塚総裁は腹を切った≠フか。
 それはパイプライン完成までの、貨車による航空機燃料輸送は、千葉港と茨城県の鹿島港の2ルートによって行われたが、茨城県は協力する代りに、貨車輸送は昭和53年3月から3年間に限るように要求、政府はこれを受けて「3年間に限る」と、閣議決定した。茨城県とすれば、当然の要求であった。
 国際空港だから協力するとはいえ、県内にない空港の航空燃料をいっぱい積んだ貨車が毎日走っては、県民感情にも考慮しなければならない。
 政府、公団が貨車輸送を3年間に限ると約束したのは、それなりに根拠があった。当初は千葉市がパイプライン敷設に、全面的に協力する姿勢を示したからである。それが一転反対となり、貨車輸送になったのは、政府、公団の不手際が重なったからである。これについては後述する。
 空港公団は昭和46年8月に、千葉港から成田空港までの航空機燃料を輸送するパイプラインのルートを公表した。それによると、パイプラインは千葉市の幸町団地や検見川地区など、住宅密集地を通ることになっていた。そして宮野木ジャンクションで東関東自動車道の下に入り、空港まで至る全長44キロのルートだった。
ところが、これを知った沿線住民から猛烈な反対の声が上がった。ルートの決定前に「千葉市臨海団地自治会連合会」が結成され、「爆発の危険のあるパイプラインを住宅密集地に通すのは非常識」と反対決議を行っていた。
 これに対し、昭和47年1月の千葉市議会の「パイプライン特別委員会」は、県警機動隊を導入してパイプライン埋設承認を強行採決し、市当局もこれを受けて、埋設工事のための市道占用を許可した。
 こんな蜜月関係≠ェあった両者が、大喧嘩≠ノなる。なぜか…。両者が問題をそれぞれ自分の方に都合よく運ぼうとしたためである。  (つづく)

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学校物語 84 千葉市立幕張西中学校
「平成16年度千葉県教育功労者」表彰
 美浜区幕張西2丁目の住宅街にある「千葉市立幕張西中学校」は、昭和49年4月に創立した。全校341人の生徒が勉学と運動に励んでいる。校訓を「向上心」として、「開かれた学校」「明るく潤いのある学校」「活力のある学校」を目指している。平成15年11月に創立30周年記念式典が盛大に開催され、初代校長の祝辞や千葉吹奏楽団による記念演奏会、生徒たちによる植樹式などが行われた。
 昨年11月に「平成16年度千葉県教育功労者(学校団体)」として表彰された。これは、平成6・7年度に千葉市教育委員会から「学習指導」の研究指定を受けて数学、理科、英語、技術・家庭の各教科でコンピュータを活用した学習指導に取組んだことや平成15年度に「学校二学期制」の研究指定を受けて二学期制を生かした「ゆとりある教育課程の編成」に努め、研究報告会の提案内容と教育実践が全国的に高く評価されたことが受賞理由。
 同校では、地域の人たちとのコミュニケーションを図るとともに、卒業しても自分たちが住んでいる街を大切に思う気持ちを育てることを目的に、平成15年度から、地域の自治会の人たちとともに「ゴミ0運動」に取組み、毎年5月と12月、中学校区にある約23の自治会ごとに清掃活動をしている。11月には「オープンデー」を設け、授業参観や部活動参観、学校説明会などを行っている。
 特別教育活動の「ふれあいトーク」は、障害を持った人の講演や体験活動を実践。さらに、保護者や学区小学校5・6年生、地域の人たちを招いて総合的な学習の時間で学んだ事を報告する機会も設けており、昨年7月に、「国際理解」「自然の美しさを発見し作品を作る」「ストレス・マネジメント」というテーマで発表会を行った。
 部活動でサッカー部が平成16年度千葉市U・13選手権大会で優勝、県大会ではベスト8。野球部は千葉市総合体育大会で優勝。女子テニス部は千葉市少年少女学年別選手権大会で2年生の部ダブルス1位。陸上部は千葉県中学校陸上競技大会で女子棒高跳び1位など大活躍している。  【取材・浦野】

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あの店この店 稲毛発、女性の癒しの空間!
多目的カフェ「プチグレン」
JR稲毛駅近くに昨年オープンした「プチグレン」は女性だけのオアシス。90分500円(延長30分100円)の利用料でパソコン・マッサージ機・酸素エアチャージャーなど自由に使え、フリードリンク(コーヒー・紅茶)が付くという女性に嬉しいサービス。11時30分から15時までの「満足ランチ」はボリューム感いっぱいの食事にコーヒー・紅茶がついて500円。しかも1時間は利用料無料で食後はゆっくりお昼寝などくつろぎの時間をもてる。その他女性だけで軽食にビールやグラスワインというお楽しみも。ご希望があればレンタルスペース(時間貸)も受け付けている。
多目的カフェ「ブチグレン」稲毛区小仲台2・5・15第8若葉ビル(松屋牛丼5F)休日・日曜10時〜22時営業。

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市民ガイド
千葉市立美術館
「義経展」国宝19件、重要文化財28件を含む源氏・平氏・奥州藤原氏の至宝約170点を出品▼会期/4月5日(火)〜5月15日(日)10:00〜18:00(金曜20:00迄)▼一般1000円(800円)、大高生700円(560円)、中小生300円(240円)、カッコ内団体▼問合せ・千葉市立美術館/千葉市中央区3-10-8 TEL221-2311

放射線医学総合研究所 施設一般公開
▼公開テーマ・みんなで探検!!放射線の世界▼公開日・4月24日(日)▼時間・10時〜17時▼内容・重粒子線がん治療装置の施設。静電気加速器棟。次世代PET、PET−CTの施設。▼講演会・「切らずに治す子宮がん」大野達也(重粒子医科学センター病院 医長)「次世代のPET(陽電子放射断層撮影)装置の開発」山谷泰賀(重粒子医科学センター医学物理部診断システム開発室)▼がん治療相談◎研究室の研究をわかりやすく説明、また実験教室や小動物などとふれあえます▼稲毛区穴川4−9−1放射線医学総合研究所 

知らないと損する年金の話
年金の仕組みを分かり易く説明する。内容=公的年金はつぶれないか/年金額はいくら位か、など▼講師/社会保険労務士 曽我浩氏▼日時/3月18日(金)10:00〜12:00▼会場/千葉市民会館・特別会議室(中央区要町1-1)▼参加費無料▼問合せ/曽我社会保険労務士事務TEL275-1757 FAX275-1758

市民講座
●「日本語を日本語だけで教える」日本語の規則性について▼3月13日(日)14:00〜16:00▼1,500円●「日本人が日本語を教えられないワケ」外国人に日本語を教えるノウハウを現役日本語教師が話す▼3月27日(日)14:00〜16:30▼1,500円▼会場/教育情報研究所・千葉支所▼要申込 TEL213-6066▼主催/NPO法人全国日本語教師会

無料経営者セミナー
ネット社会とこれからの経営が分かる!▼日時・3月15日(火)14:00〜16:00▼場所・千葉市生涯学習センター大ホール(JR千葉駅徒歩約8分・モノレール千葉公園駅徒歩5分)▼講演・桑山義明氏(NPO法人OCP研究所理事長)白水公康氏(マイクロソフト(株))藤田裕二氏(インテル(株))▼Tel.244-0014(担当・蒲原)

いなげわらべうたの会
最近注目されているわらべうたを親子で遊び楽しみながら歌う会。生後7ヶ月位から幼稚園入園前の子供とお母さんを対象に日本の美しい季節の歌10数曲。春の歌を親子で体験。1回5百円で受け付けています▼毎月第1・3火曜日10時〜11時15分▼場所・小仲台児童福祉センター▼連絡・Tel.296・1588(宇井)Tel.279・2232(向笠)

たすけあい美浜5周年記念 チャリティーコンサート
1.クラシックコンサート/出演・御木マドカ、安藤歩、平野暁子2.ジャズコンサート/出演・大原保人、川島さわか▼日時/4月3日(日)1.14:00〜15:002.15:10〜16:30▼会場/打瀬公民館1階ホール▼入場無料▼申込先/美浜区高洲3-4-12-101 TEL277-1230 FAX277-4649 たすけあい美浜

宮山加代子「花の木版展」
季節の空気、光、風のかおりを映し込む宮山加代子の木版画の世界をお楽しみください▼日時・3月4日(金)〜14日(月)*10日休廊▼場所・ギャラリー古島(JR西千葉駅南口徒歩1分、古島ビル2F)▼問い合せ・Tel.243-3313

英会話スクール「豊友会」
会員募集●稲毛公民館=第1・3木曜9:00〜12:00、第4木曜17:30〜21:00●小中台公民館=第2・4木曜9:00〜12:00、第1・2・3木曜18:30〜21:00▼会費(月4時間)/外国人講師4,800円、初心者CD4,500円、入会金なし▼問合せ/TEL258-9752、またはtosh2@r5.dion.ne.jp 岩間

UCCコーヒーフエスタ開催
いつも地元の住民にコーヒーや食材などを安い値段で提供してくれると評判の、UCC上島珈琲(株)千葉支店(稲毛区小仲台6-8-1)の恒例のコーヒーフェスタが3月12日(土)1日限り開催される。▼時間・10:00〜17:00(雨天決行)▼内容・レギュラーコーヒー・業務用食材・洋菓子各種etc◎ハガキ持参の方に粗品プレゼント。なおいつも好評でお客様が大勢みえるので、品物は多数用意しますが売り切れの場合はご容赦くださいとのこと(Tel.287-1000)

カルチャーセンター稲毛 生徒・教室利用者募集!
会議・研修会にもどうぞ。メイク教室、ステンドグラス、マミフラワーデザイン、イラストレーション、パッチワーク、キルト、油絵、書道、ろう造花、手書き染め等。問合せはC244・3989【設計士の住い塾】家ができるまでのプランニングから業者選び、資金計画まで▼日時・3月26日シ午後1時〜3時▼問合せ・アイム設計C244・3989

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今月の人
堂本知事相手に裁判を起こした稲毛区穴川の 入野 守雄さん(68歳)
ジェンダーフリーは日本語ではない!
入野守雄さんは、先月号で報道したようにジェンダーフリー教育≠推進する堂本千葉県知事を相手にその「公式文書の破棄と慰謝料200万円」を求めて千葉地裁に裁判を起こした人である。
 入野さん曰く「ジェンダーフリーとは男女の生物学的機能の自然的な社会的役割の違いを全く否定するフェミニストとマルキストが提唱した過激な概念。極論すると女性が子どもを産むことを拒否し、男性にも子どもを産ませろと主張。男女の性差をなくせば男女平等が達成されるという本末転倒の思想だ。男性女性の性差は、生まれながらではなく、社会や文化によって創りだされものだから、社会や文化を構造改革して、中性の人間を創り出そういうのです。まさに人間の自然の伝統文化を根底から覆す、革命思想なのです。堂本知事は国も使用していないジェンダーフリー≠フ用語を勝手に使い県内の市町村宛てに公式文書として出したのは不法であり、権力の濫用です。このジェンダーフリー≠ニいう用語は全国都道府県どこも採用していないのに千葉県だけが採用している。この通達を受けた教育現場では男女混合名簿≠ェ当たり前。トイレのマークまでも男女の色分けを統一したり、徒競走・騎馬戦も男女区別なく一緒に競争させたり、授業ではコンドームを使い過激な性教育をするなど混乱している」と指摘する。
 「女性らしさ、男性らしさを否定する全体主義は自然の法則に反する。多種多様の個性豊かな人間性が大切。それが真の民主主義ヒューマニズムではなかろうか。憲法で男女雇用機会均等法で女性の地位も守られているのに、何故にジェンダーフリー≠ニいう過激なイデオロギーを教育現場に押し付けるのでしょうか」。
 入野さんは現役時代は大手セメント会社から生コン会社を経営。定年退職してから、現在の日本の教育はこのまま進めば日本古来の伝統や文化が消え、ひいては国が滅んでしまうという危機感を抱き、活動している一人である。
 今回の提訴について恥ずかしいから止めて≠ニ奥さんに反対されたが、夫婦別れしてでも戦うという信念にもとづき奥さんを説得した。
 「ジェンダフリーは、ソ連崩壊後のマルキストたちが考えた男女共同参画社会≠別な呼称に歪曲した造語で日本語ではありません。男女同質という発想は家族愛まで否定している。若者は結婚しない。当然、少子高齢化社会になる。男女共同参画社会基本法の成立で国は過去6年間で53兆円もの税金を使った。教育補助費を削減して千葉市女性センター(ハーモニープラザ)のような一部活動家の建物を造る政策が真のジェンダーフリー(男女共同参画社会)ですか?」と息巻く入野さん。
 果たして司法の場でどのように裁かれるのだろうか。その初公判が4月18日千葉地裁で開かれる。 【佐藤正成・記】

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