150,000部発行
2005年7月7日
通巻第106号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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安全・安心のまちづくり
2期目に挑む鶴岡市長の抱負を聞く
6月19日に行われた千葉市長選は現職の鶴岡啓一氏が再選を果した。しかし、投票率は37・2%と前回よりも低く、当選した鶴岡市長の得票率も下図の円グラフのように、他候補者の占める割合が多く、厳しい戦いだった。 しかし、税金免除問題や様々な不詳事を克服して再選されたことは、4年間の実績が評価されたと言える。
 そこで今回、2期目に挑む鶴岡市長にご登場いただき、 市民に約束した公約や、厳しい財政状況の中で、今後の市政をどう展開していくのか、当面取り組む課題などについて率直に聞いてみた。【主幹・佐藤 正成】

15・16年度は財政収支は黒字
主幹・このたびは、市長再選おめでとうございます。厳しい戦いだったと思いますが、まず、再選の感想を一言お聞かせください。
 市長・私は、平成13年に市長に就任して以来、今日まで「市民本位の市政」をモットーに全力を尽くし、様々な分野で成果をあげることができたものと考えております。おかげさまで多くの市民の皆様に、これまでの実績を評価いただき、ご信任を得て、引き続き千葉市長として市政を担うことができましたことに大変感激いたしておりますとともに、改めてその責任の重さに身の引き締まる思いをいたしております。
 主幹・選挙戦で市長は、市民本位の「安全・安心のまちづくり」の政策を掲げています。このテーマを選んだ根拠(理由)は何でしょうか。
 市長・「安全・安心のまちづくり」については、自然災害への備えや治安向上のため、防災体制の充実や防犯活動の支援などの取り組みはもちろんですが、もっと広く考えています。
 たとえば、歩道の段差解消や駅のエレベーターの設置などにより、高齢者・障害のある方をはじめ、すべての人々が安心して安全に外出できるような環境づくりや、子どもを安心して生み育てられる子育て支援策、また、自然環境の保全や都市型農業の振興などへの取り組みも市民の安全・安心につながるものと考えております。私は、これらの施策を着実に推進し、92万市民お一人おひとりが、千葉市に夢と誇りを持ち、安全に安心して暮らすことができますよう全力を傾注してまいります。
 主幹・一期4年間の実績を踏まえ、これからが鶴岡市政の真価が問われると思いますが、現在千葉市はいろいろ難しい課題が山積しています。中でも財政運営について市長のお考えをお聞きします。

 事業の節減と合理化
 市長・本市の財政は、平成15年度の実質収支で、18億円の黒字ですし、現在作業を進めております16年度の決算見込みでも約20億円を超える実質収支が確保できそうな状況にあります。しかしながら、近年の財政状況は、市税収入が伸び悩む中で、扶助費や公債費などの義務的経費が増加するほか、急速に進展する少子高齢化や環境問題への対応、都市再生への取り組みなどの新たな財政需要により、経常収支比率などの各種財政指標が上昇し、財政の弾力性が低下傾向にあるといえます。このため、今後も行政改革に積極的に取り組むことが必要であり、歳入面では、徴税努力による市税収入の確保や市債発行規模の抑制に努めるほか、歳出面では事業の厳選や定員の削減、給与の適正化、事務事業の節減合理化を一層推進するなど簡素で効率的な行財政システムの構築を進めてまいります。
 主幹・大型開発は、継続事業を除き大体終わっているように思いますが、残されている千葉駅西口再開発事業の現状と見通しをお聞かせください。
 市長・JR千葉駅を中心とする都心の整備は、本市の将来のまちづくりに大変重要です。特に、西口地区の再開発は、臨海地域への玄関口としての整備を行うもので、駅前広場や高層建物、そして一部供用していますが、千葉ポートタワーや臨海部へ通ずる道路整備などを計画しています。
 一部、用地買収を終えていませんが、これからも、民間のノウハウなども活用しながら、本市の表玄関であるJR千葉駅周辺にふさわしい、利便性の高い賑わいのある市街地をつくっていきたいと考えています。

 モノレールは必要
 主幹・千葉都市モノレールも赤字が嵩む一方です。延伸について賛否両論があります。せっかく造ったのだから、存続させ生かす方法がベターであると私は思います。建設方法等で、たとえばコストのかからないコンクリートの柱に変えるとか、駅だけ複線で単線にするという案も考えられますが、今後赤字モノレールをどうされますか。
 市長・千葉都市モノレールは、現状のままでいいとは思っていません。
 平成16年に第三者機関である「評価・助言委員会」からは、不採算路線として、千葉駅から県庁前駅間の撤去も言われています。しかし、撤去については、知事さんも私も考えていません。むしろ、延伸することにより利用者が増え、現状のまま営業するよりも経営改善にも繋がることは、他の調査でも明らかですし、沿線の人たちはもとより、大学病院や青葉病院へ行くにも大変便利になります。
 モノレールについては現在、会社の再建計画は県が、延伸計画は市が中心となって検討をしていますが、延伸については、建設費用等のコスト縮減による計画の検討が必要であると考えています。また、モノレールは、環境面や、これからの高齢化社会にも、有益な公共交通機関であり、必要不可欠であると考えています。今後、会社の再建計画がまとまりましたら、エレベーターの設置されていない駅にも、できるだけ早く設置し、更に便利で利用しやすいモノレールにしたいと考えています。
主幹・少子高齢化対策について、子育て支援事業が反映されたためか、千葉市は出生率が改善されています。さらにこれから少子高齢化対策を推進するために、どのようなことを計画されていますか。
 市長・千葉市の平成16年合計特殊出生率は、1・22と前年の1・19を上回りました。引き続き、子育て支援に全力で取り組み、子どもと子育て家庭の支援策である「夢はぐくむちば子どもプラン」を着実に推進することが重要であると考えています。特に、保育所の待機児童の解消や子どもルームを原則全小学校区へ設置することなど、これまで取り組んできた施策を継続し、さらに企業などにもご協力をいただき、働きやすく子どもを生み育てやすい環境づくりに努めてまいります。また、本市では、幼児教育はすべて私立幼稚園に委ねていますが、次代を担う子どもの健全な育成に向けて、幼稚園教育の充実にも努めてまいります。超高齢社会への対応については、お年寄りも元気で活動できる安全・安心のまちづくりに取り組んでまいります。具体的には、見直しが進められている介護保険制度を着実に実施し、介護を必要とする方のために、老人福祉施設の整備を引き続き進めていきたいと考えています。また、高齢者の方も安全・安心に出かけられるよう、バリアフリー施策に取り組み、さきほどお話しした、モノレールのエレベーター設置の他にも、歩道の段差解消やJR・京成駅のエレベーターまたはエスカレーターの設置、低床バスの導入などを推進していきたいと思います。
主幹・教育問題についてお聞きします。これからの時代を担う子どもたちの教育は重要になってくると思います。鶴岡市長は、今後の教育については、どのようにお考えでしょうか。

 夢広がる学校に
市長・次代を担う子どもたちは、千葉市の将来にとって大きな財産です。その子どもたちや若者の可能性を伸ばし、社会の一員として必要な生きる力・豊かな心を確実に身に付けることができるよう、学校教育の充実を図ることが重要であると認識しています。本市は、人間尊重の教育を基本としておりまして、その中の柱の一つに「次代を担う子どもたちをはぐくむ」を掲げています。重点事業である、小学校での英語活動の推進や少人数学習指導教員の配置などの「わかる授業」や、学校や地域のよさを生かした特色ある学校づくりなどの「夢広がる学校」なども、さらに進める必要があると考えています。このほか、通学や学校内での安全確保などの子どもたちをめぐる様々な課題の解決に、これからも積極的に取り組んでいきます。
 主幹・学校におけるいじめ≠フ発生率は千葉県が全国でトップを占めています。「安心・安全な教育」は学校にも求められると思います。子どもたちのみならず、青少年の非行や犯罪が増加していますが、予防対策はありますか。

 地域で子供を見守る
 市長・統計上とはいえ、千葉県がいじめ#ュ生率のトップであるとのご指摘は大変残念なことです。また、青少年の非行や犯罪の増加を含め、すぐに暴力に訴えようとする今日の風潮は、憂慮すべきことと考えております。学校に限らず、「安全・安心なまちづくり」は、今回、私が最も強調しました思いの一つです。とくに、次代を担う子どもたち・青少年が我がまち・千葉市≠愛し、千葉市で学び、育つことへの自信と誇り≠持って日々過ごしていくことができるようにすることが、私たち大人の大切な役目と思っています。私は千葉市を一昔前にはどこでも見られた地域で子どもを見守り育てるまち≠ニして、リニューアルすることができないものかと考えています。心豊かなまちづくり≠ノ、地域ぐるみで取り組んでいただくことが何よりの予防対策と考えています。ぜひ、市民の皆様にもご協力をお願いしたいと思います。

 花のあふれるまちに
 主幹・「花の都・ちば」の推進については、市民の共感を得ているように思われます。財政状況の厳しい昨今、2期目はどのように取り組まれますか。
 市長・「花の都・ちば」を都市イメージに掲げ、平成15年2月に策定し「花のあふれるまちづくり取り組み方針」に基づき、花のあふれるまちづくりに取り組んでまいりました。おかげさまで、多くの市民の方々や企業各社のご理解・ご協力をいただき、最近ではたくさんの花々が、街のあちらこちらで見られるようになり、感謝しています。しかし、「花の都・ちば」が都市イメージとして定着するためには、単に花を飾るということではなく、花を通して、市民の皆さんの街を思いやる意識が高まり、ご自分の家や、地域を花で飾り、「ああ、きれいな街だな」、「ずっと住んでいたい」と思えるようになることが必要だと思います。
 そこで私は、平成18年度からスタートする「第2次5か年計画」の中でも、花のあふれるまちづくりに積極的に取り組み、「緑を大切に、ごみのないきれいな街」そして「人の心もきれいな美しい街」を目指していきたいと思っています。今後とも、市民、民間団体、企業、生産者の方々の参加を願い、この想いを共有し、皆で推進していけたらと思っています。
 主幹・最後にお聞きします。今年の千葉ロッテマリーンズは強く、昔からのファンの一人として、大変嬉しく思っています。松井前市長は「千葉ロッテが優勝したら、ドームをつくる」と約束したことがあります。そこで、今年、千葉ロッテが優勝したらドーム球場を造りますか。
 市長・現在の千葉ロッテマリーンズの快進撃は、私も大変嬉しく思います。パリーグはプレーオフがありますが、このまま優勝に向けて突っ走ってもらいたいですね。千葉マリンスタジアムでは、今や名物ともなった独特の浜風や花火も楽しめますので、優勝してもドーム球場にすることは考えていませんし、千葉ロッテにもご理解いただいております。現在市では、千葉ロッテマリーンズをふるさと球団として、さらに盛り上げていくため、球場外野フェンスへの広告設置や球場トイレをきれいにするなどの支援をしているほか、地元企業も積極的に応援し、千葉テレビも今年はロッテ戦の放送を増やしています。一方、球団も様々な趣向を凝らしたファンサービスに努め、試合の前後も球場周辺は盛り上がっています。また、本市では、今年度のシーズンオフに、球場ファールゾーンにせり出した形で、「フィールドシート」の設置を予定しており、来シーズンには、もっと迫力にみちたプレーが間近で見られるようになると思います。このように、球団と市民、企業、行政などが一体となり、これからも、ふるさと球団として、千葉ロッテマリーンズを盛り上げていきたいですね。
主幹・貴重な時間を割いていただきどうもありがとうございました。【おわり】

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1日人間ドック・脳ドック
国民健康保険加入者は費用を助成します
申込は8月1日まで受付、受診期間は来年3月31日まで
 千葉市では、生活習慣病予防対策の一環として、国民健康保険加入者を対象に一日人間ドックと脳ドックの費用助成を行います。
 一日人間ドックの場合は検診費用3万6千円と決められ、その7割を市が助成、自己負担は1万8百円(消費税含む)で受診できます。脳ドックの場合は病院の設備等により異なるが一律2万円助成されます。 
 人間ドックの助成対象者は、7月1日現在で満35歳以上で何歳でも可能。脳ドックは満40歳以上で満40歳・45歳・50歳・55歳…と5歳ごとに加算された年齢で千葉市で国民健康保険に継続して加入していて保険料を滞納していないことが条件になっています。
 一日人間ドックの定員はは5千人。脳ドックは900人予定しているが、どちらも定員を超えた場合は先着受付順となります。
 申し込み方法は各区役所・市民センターの窓口で申し込みパンフレットに添付避けている専用のハガキを貰い、平成17年7月1日から8月1日(当日消印有効)までに郵送にて申し込んで下さい。受診できる人には8月下旬までに「費用助成承認通知書」が届きます。
 受診期間は通知書受け取りの日から平成18年3月31日までに下記広告の指定病院で受診して下さい。
 人間ドックの検査内容は身体検査、内科検診、胸部・胃部レントゲン、エコー検査(胆・肝・膵)、血圧測定、心電図、血液生化学検査(血糖・総コレステロール・中性脂肪など)血清算定検査、血沈検査、血液型、目・聴力検査、尿・便検査。 脳ドックは、MRI(脳の断層撮影)MRA(脳血管撮影)による検査など。なお、1日人間ドック及び脳ドックについてのお問い合せは「千葉市高齢障害部保険年金課」TEL245・5146まで。

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