150,000部発行
2008年4月5日
通巻第139号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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3LDKで3万円の公務員宿舎
稲毛駅歩7分の好立地。家賃は民間の4分の1

工事中の仲良し公園の前に完成した贅沢な公務員宿舎
市民の切実な願いを聞き入れず
 国会議員宿舎が問題になっているさ中、稲毛駅から歩いて7分という好立地に国家公務員宿舎が完成、先月末から入居を開始している。なんと、ここの家賃は3LDK(約70平方メートル)で3万3千円。民間の同規模マンションの4分の1近い安さである。いくら法律で定められているからといって、なぜこんなに安い家賃で入居できるのか?一般市民には理解し難く、全く腹の立つ話である。
 実は、今から5年ほど前に、小仲台と稲毛海岸にある公務員宿舎を同時に建替えるという話があった。当時、千葉県還暦野球連盟理事長の近藤栄治氏がこれを聞きここはチャンス≠ニばかりに小仲台宿舎に隣接している「仲良し公園」の拡張を求め千葉市や市議会に陳情書を提出していたが、千葉市はこうした市民の切実な願いには一切耳を傾けず、公務員宿舎の建設を許してしまった。【文・佐藤 正成】

狭くて危険な通学路改善も全く中途半端
 このほど完成した稲毛区小仲台の公務員宿舎2号棟の敷地は6千坪もある。
 この広い敷地に、地上5階〜10階建(RC構造)の宿舎は356戸あり、先月から入居を開始している。
 1戸当たり70平方メートル(3LDK)の家賃は月々わずか3万3千円だ。地元の桑田不動産(株)桑田英三社長は「この周辺の民間の同規模マンションと比較すると4分の1弱の家賃ですよ」という。
 公務員宿舎の家賃は「国家公務員宿舎法」の省令で定められている算出基準≠ノ基づいて算出される。小仲台宿舎の場合、1平方メートルの家賃は483円で計算される。従って、1戸平均70平方メートルの広さで逆算すると3万3千8百円の家賃となる。
 おまけに、入居の際、敷金とか礼金も要らない。
 さらに、駐車場も同様、1平方メートル当たり262円。駐車場のスペースは1区画12平方メートルなのでわずか月々3千5百円。「この周辺は駅から近いので大体1万円〜2万円が民間相場」と桑田社長。
 5年前に拡張を陳情
 千葉市内には稲毛海岸と小仲台に比較的大きな公務員宿舎がある。平成14年頃その2つの宿舎解体・建替えの噂が流れていた。
 当時、仲良し公園で還暦野球チーム「千葉シルバーボーイズ」創設者の近藤栄治氏(千葉県還暦軟式野球連盟理事長)が平成15年1月号の稲毛新聞に「仲良し公園の整備拡張を」というタイトルで「我がチームは稲毛区小仲台の仲良し公園≠練習場としております。しかし、ここは児童用の運動広場であり、大人が野球をするような場所ではありません。肩身を狭くして練習に励んでいますが、「もっと広ければ」とチームメート一同、いつも話題にしています。(中略)「仲良し公園」の北側には「国家公務員」宿舎があり、この宿舎の跡地に高層マンションが建てられると聞いております。千載一遇のチャンスと捉え、高層マンションより地域住民の福祉向上のための施設を造って欲しいと念願しています。(中略)我がチームでは、昨年暮から署名を集め、千葉市に陳情する」と寄稿。その通り実行した。
 近藤さんは、同年2月14日に千葉市や市議会、教育委員会等を訪問し「仲良し公園」の拡張を求める陳情書を仲間や賛同した市民の署名を集め提出した。この時本紙も取材に立ち会って記事にした。林孝二郎助役【白黒写真】は「拡張するには国有地を購入するしかないので難しい」と難色を示し、近藤さんの願いを受け入れてくれなかった。
 一方、千葉市議会に陳情した件は継続審議扱いとされ、立ち消えとなった。 
 なぜ直線にしない

カーブで対向車と交差できない
 公務員宿舎に隣接している稲毛図書館と小中台小学校の間には通学路がある。この通学路は狭い上に、途中に危険なカーブがある。近隣の自治会や父母会は十数年前からこの道路の直線化と拡幅を求め市に陳情していた。ところが、千葉市は最小限の安全対策等の工事はしたが、写真のように急なカーブ付近は改善されず対向車と互いに交差できない危険な状態にある。
 旧公務員宿舎を建替えるついでに、直線化道路に改善できた筈である。 

稲毛海岸通り商店会は大打撃
こっちの宿舎を優先すべき
 一方、小仲台宿舎と稲毛海岸にある1263世帯の国家公務員宿舎の取り壊し建て替えは同時期に計画されていた。ところが一等地の小仲台宿舎はさっさと解体、新築してしまった。
 当時、稲毛海岸宿舎の解体を知らされた稲毛海岸通り商店会関直継会長は、「我が商店会は宿舎に住む公務員によって支えられている。一挙に1200世帯以上も消えたら商店会の死活問題だ。建替えるなら早期に実現して欲しい」と、本紙に語ったことがある。
 このことは地元市会議員にも対策を要請していた。しかし、中央省庁にはこの願いは通じなかった。
 平成18年から今年の3月までに1263世帯が徐々に引越してしまい、海岸通り商店会は火が消えたように打撃を受けている。
 先月、本紙に関会長が商店会のカラー刷りのパンフレットを持参してきた。
 聞けば「役所の助成稲毛海岸通り商店街活性化のために作成した」という。
 相談を受けた市議会議員のせめてもの支援対策だったかも知れない。
 所詮、商店会の周辺に人がいないことには商売にならないのである。海岸宿舎は3年後に完成予定とのこと。小仲台宿舎より優先すべきだった。役人や議員は真剣に市民のことを考えているのだろうか。

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高梨総務局長、会計管理者は栗原氏
千葉市の人事異動

消防局長 能瀬俊明

総務局長 高梨茂樹

議会事務局長 斎藤友幸

企画調整局長 宮下公夫

都市局次長 内山秀和

市民局長 今井幸雄

中央区長 林義之

保健福祉局長 宮野光正

教育次長 小川隆

会計管理者 栗原裕夫
 千葉市総務局人事委員会では4月1日付けで以下の通り職員の異動を発表した。
【局長級】
〇総務局長(保健福祉局長)高梨茂樹〇企画調整局長(企画調整局次長)宮下公夫〇市民局長(総務局総務部長)今井幸雄〇保健福祉局長(生涯学習部長)宮野光正〇会計管理者(企画調整局長)栗原裕夫〇消防局長(消防局総務部長)能瀬俊明〇議会事務局へ出向・議会事務局長(会計室長)斎藤友幸〇都市局次長(都市局建築部長)内山秀和〇中央区長(市民局市民部長)林義之〇教育委員会へ出向・教育次長(経済農政局農政部長)小川隆。
【部長級】
〇総務局総務部長(総務局総務部人事課長)志村隆〇東京事務所長(東京事務所副所長)千葉和〇企画調整局次長(企画調整局企画課長)鈴木達也〇市民局市民部長(市民局生活文化部長)鈴木英一〇市民局生活文化部長(総務局市長公室参事・財団法人千葉市国際交流協会派遣)江沢泉〇環境局環境管理部長(環境局環境管理部環境総務課長)山田和雄〇経済農政局農政部長(経済農政局農政部参事・経済農政局農政部農政課長事務取扱)石川俊夫〇中央卸売市場長(経済農政局経済部参事・経済農政局経済部経済振興課長事務取扱)山田義明〇都市局都市部長(都市局都市部技監・西口再開発事務所長事務取扱)小森重明〇都市局建築部長(都市局建築部建築管理課長)古内博道〇建設局土木部長(建設局土木部維持管理課長)清水謙司〇下水道局管理部長(財政局財政部参事・財団法人千葉市都市整備公社派遣)植草裕治〇花見川区長(建設局土木部参事・建設局土木部建設総務課長事務取扱)藤沼昭和〇稲毛区長(稲毛区次長・稲毛区役所総務課長事務取扱)木村悦雄〇若葉区長(都市局参事・都市局都市総務課長事務取扱)三宅重雄〇緑区長(都市局都市部長)武石厚〇水道局長(監査委員事務局長)岩井秀樹〇会計室長(財政局財政部契約課長)田野v司〇教育委員会事務部局へ出向・生涯学習部長(総務局総務部総務課長)河野正行〇人事委員会事務局へ出向・人事委員会事務局長(総務局総務部職員課長)中西一成〇監査委員事務局へ出向・監査委員事務局長(下水道局管理部参事・下水道局管理部下水道総務課長事務取扱)篠原政廣〇農業委員会事務局へ出向・農業委員会事務局長(保健福祉局参事・保健福祉局保健福祉総務課長事務取扱)弓削田和行。
【課長級以下省略】

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独占スクープ 放送大学で研究費を不正受給
退職した補助員に6ヶ月間給料を支給
 美浜区若葉にある放送大学は文部科学省が生涯学習の推進の一環として今から20年前に開校したテレビやラジオ等で遠隔授業をしている通信教育大学である。
 先月、美浜区在住のA子さんが小紙を訪れ、放送大学在職中に「研究費の不正受給があった」と証拠資料を持参してきた。
 聞くところによると、平成14年頃、同大学で「ジェンダー学」を教えていた女性教授が研究費を在籍していない補助員名義で架空請求し、不当に公費を支出していたというもの。
 A子さんが持参した証拠資料は女性教授の平成14年度研究費約2百万円の支出明細記録のコピー。その記録には平成14年4月から9月まで在職していないM子の給与が明記されている。 証言によれば、M子は平成14年3月末で退職、4月から千葉県立衛生看護短大の英語講師になって報酬を得ているにも拘わらず、放送大学に毎月架空の勤務表を提出し4月から9月までの給与(約40万)を横領していたという。
 実は、A子さんは女性教授の研究室にM子の後任として平成14年4月から雇われ同年10月25日、経理から「研究費が不足しつつある」と告げられ、不正支出を初めて知ることになった。
 A子さんは雇われの身であり、この事実をずっと胸に秘めて長年悩んでいた。 しかし、女性教授は定年退職、現在は城西大学の客員教授として在籍。また内閣府の男女共同参画推進の中核的存在で、日本学術会議の女性議員でもある。  一方、M子は看護師を養成する教育機関で英語講師をしている。2人とも教育者としてあるまじき行為と考えたA子さんは勇気をだして先月、文科省にこの事実を告発した。数週間後、放送大学から呼び出され、応対した総務課長から「M子に対し放送大学が給料を支払った記録は存在しているが、今後あなたが放送大学に不正の申立書≠提出しなければ、これ以上の調査はできない。また、申立書を提出すると、調査委員会へ出席を求められ、前面に立つことになる」と半ば脅しとも思える説明を受けた。そこで自分の力ではどうにもならないと感じたA子さんは不正事実を糾して欲しいと訴えてきた。
 小紙は早速、この事実を放送大学佐藤総務部長に確認すると「確かに申告に基づき、M子に給料を支払っている」と答えた。

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