130,000部発行
2020年10月9日
通巻第289号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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壮大な無駄遣い、8億円かけた白砂が吹き飛ぶ
稲毛海浜公園が無残に変貌
 人工海浜である稲毛海浜公園がかつて波に浸食され、消滅の危機があったことは本紙1997年7月号で報じたが、その2年後の1999年7月号では2億9千万円をかけて修復工事が完了したことも報じている。熊谷市長肝入りの、湘南の海をイメージした「都市型ビーチ」開発のため千葉市は昨年、8億円もの巨費を投じてオーストラリアから白い砂を大量に購入した。ところが、せっかく輸入した白砂は小粒で軽く、加えて粘着力が弱いことから波にさらわれるばかりか、強風に飛ばされるなどして、浜辺の見た目がかえって無残になってしまった。これを問題視した一市民がTBSの番組にメールを送ったところ、同局の「噂の!東京マガジン」が取り上げ、千葉市のずさんな計画や管理の実態を報じるに至り、TBSはかつて報道した本紙にまで直撃取材を行なった。
【取材・武田弥太郎】

TBS「噂の!東京マガジン」が本紙を取材
人工の「いなげの浜」が最初に浸食により消滅しかけたとき、千葉市は2億9千万円かけて大がかりな改良工事を行った。
 波や台風での砂の流失を防ぐため、護岸から百九十メートルの海中に潜堤を造り、約六百メートルにわたり、住宅都市整備公団が市原市に建設中の「ちはら台団地」から、ダンプ1万台分、十万立方メートルの軽くない砂を搬入し、塩害に強い「芝生」の種をまくなどして、完工後の浸食対策や、保全対策も怠りなかった。
 ところが昨年の白砂搬入の際は、湘南のイメージを追いかけるあまり、ろくに保全策が講じられていなかったことが明らかになってきた。
 昨年の工事完了から一週間もしないうちに台風に襲われて白砂が吹き飛ばされたのが想定外だった。千葉市の担当者は、安価な千葉県産の砂を使わなかったことについて、「目指すべき都市型ビーチに合うか合わないかで考えており、金額の問題ではないし、砂の補充のタイミングであったから効率的である。風で砂がどうなるかは予測しなかったし、今後どうするかの予定はない」と、驚きの回答をしている。
 土砂を扱う業者によれば、オーストラリアからの白砂の輸入は、国内調達の十倍の費用が掛かるとしているが、8億円もかけて搬入した砂が一週間持たずに吹き飛ばされてしまった現実を、市民にどう説明するのだろうか。
 人工海浜は国内のあちこちにあるが、有名な「熱海サンビーチ」は施工の際に風に飛ばされない君津産の砂を使ったことから、開設時一回の搬入で済んでいるという。
 また、「かわさきの浜」では富津産の砂を搬入しており、川崎市の担当者は「軽い砂は入れない」としている。さらに、現地を訪れた一般財団法人土木研究センターの専門家は、「粘着性のない白い砂は風に飛ばされることなんて考えてもいなかったでしょう。防風ネットがボロボロで管理もずさんだ」と述べている。

 批判的な市民の声
 本紙の佐藤正成主幹はTBSの取材に対し、「浜辺の砂は何度も流されている。白砂を入れてもすぐに黒くなる。元の木阿弥でしょう」と答えている。波打ち際の白砂は海に飲み込まれ、風に飛ばされた陸側の白砂は、近くの公園や三百メートル以上離れた路上にまで飛び散っているが、放置されたままである。
 中央区の金子一之さんは、「たった1年で8億円の白砂が消えたなんて、笑い事ではない。市の問題を解決してから県のことを考えるべきでは」と怒り心頭だ。
 「発想はいいかもしれないが、何も考えないで白砂に走ったのでは?」「せっかく白砂にしたのに管理がでたらめだ」「白砂の海岸は癒しの場だったけど、一週間持たなかったというのでは、問題があったとしか言えないでしょう」「壮大な無駄遣いだ」など、市民の声は辛辣なものが多い。白砂導入の経緯の反省とともに、今後どう保全・改善を図っていくのか、醜くなった浜辺とともに、現市長、次期市長に課せられた課題だけが残った。「市民の理解を得られる税金の使い方をしないと税金の無駄遣いと言われても仕方ない」との声が胸に響いた。

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ワクチン接種補助拡大発表
市医師会幹部に知らされず
このほど千葉市は、65歳以上のインフルエンザワクチン接種の補助の対象を「生後6カ月以上」に拡大すると発表した。
新型コロナウイルス感染症がいまだ収束しない中、インフルエンザや肺炎などが流行する季節を迎えるにあたり、市民の健康を守る観点からすると、助成の対象をほぼ全市民に拡大することは、素晴らしい施策である。
 市外の医療機関で接種した場合も助成の対象とするなど、柔軟な運用にしていることは熊谷市長ならではの英断である。
 ところが、地元の千葉市医師会の幹部が市の方針を知らされないままでいることが分かり、物議を醸している。 市医師会のある副会長は「市から連絡がない。理事も知らない。市民から問い合わせも入っており、勝手にやられて困っている。理事会でも問題視している」というのだ。
 別の幹部は、「市長レベルで発表したのだろうが、フライングだ」としている。
 ワクチンメーカーは、需要の拡大を見越して例年より12パーセント増産することにしているが、この医師会幹部は、その程度の増産体制ではとても足りないと心配している。
 市が市医師会と協議しないまま発表に至ることは考えにくいが、市医師会幹部が困惑していることも事実だ。
 中には、「前市医師会長だった現県医師会長は熊谷市長と近いが、その前市医師会長の後任である現市医師会長は前市医師会長と近いから、そのラインでは話があったのかもしれない」といぶかる幹部もいるほどだ。
 とてもよい政策であるだけに、このような話がもれ伝わってくることは残念としか言いようがない。念のため、市医師会や会員医師各位への周知を図る必要がありそうだ。そうでないと医療の現場で混乱が生じかねないからだ。
 本紙の取材に対し市医師会は「理事にも会員医師にも周知している」と回答している。

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生活保護不正受給の男に判決
本紙既報の、借り入れによる収入を隠して千葉市から生活保護費をだまし取っていた男に対し、中央区の女性が返済を求めていた裁判で、先月28日、千葉地方裁判所は女性の訴えを認め、請求通り合計金一千五百七十四万二千円の支払いを命ずる判決を言い渡した。
 民事訴訟により男に収入があったことが認められたことから、市は男に対しその間の保護費の全額の返還を求めることになる見込みだ。
 市は一千五百万円を超える収入を隠していたことを重視しており、刑事告訴も検討する余地があるとしており、今後の捜査当局の動きが注目される。

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