130,000部発行
2022年1月7日
通巻第304号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 節子  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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編集部のつぶやき
 新しいお財布を使い始める前には、その財布の中に普段より3倍くらいのお札を入れて、静かな場所にしばらく寝かせておくとよいそうです。
 それは「こういう状態をいつも保っておいてね」とお財布にお願いするためだとか…。効果が出ているのかどうかは不明ですが、私はお財布のデビュー儀式として、買い替える度にこれを実践しており、昨年末に購入した新しいお財布はお札を入れて今も寝かせてあります。
 昔からお財布を新調するのによい季節は、お財布の中にたくさんお金が入って「張る」ように「春」がいいと母から言われていました。しかし春まで待てないので、天赦日、甲子の日が重なる一粒万倍日の1月11日に使い始めようと思います。
 新しいお財布の色はエメラルドグリーン。緑系のお財布はカエルの色ということから「使ってもお金がカエル(戻ってくる)」そうです。
 それならば、たくさん使って経済を回していきたいところですが、それには先立つものがないと…(笑)。ということで、今年もがんばって働きます。本年もどうぞよろしくお願いします。(真)

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思い出す深川の正月
鎌ケ谷市・元稲毛小校長 島津幸生
 正月だけに使われる上質の毛皮の敷物が畳の上に広げられその上にテーブルが置かれる。そばに補助の小さめのテーブルが並ぶ。テーブルには晦日から作られた料理が上に載る。真中に3日目に手をつけるにらみ鯛が置かれる。
黄金色の油が浮いた雑煮、元旦だけ鶏で出し汁がとられる為だ。おめでとうの挨拶の後、全員そろって「いただきます」で食べはじめる。テーブルの上の料理のうち、だいたい、刺身、牛肉のしょうが煮、ハムが早くなくなり3日過ぎまでお節は残る。正月用の箸は3ケ日洗わずで食事が終わると自分でふいて袋にもどし使う。お年玉をもらうとあと一日自由で、お腹がすいたらかってに御飯をテーブルのおかずで食べる。屠蘇は三ケ日ある。この後元旦は場所がら深川の富岡八幡宮に初もうでに行き、あわせてすぐそばにある深川不動尊もおまいりをする。いつ頃の時からか元日の夜は近くの映画館で正月映画をみるようになり3日の夜も見て正月が終わる。
 毎年同じようなくりかえしだったように思う。65年以上前のことだ。
 独身時代(45年以上前)の正月の思い出は小さな会社が企画の教員向海外ツアーへの参加だ。今では信じられないようなコースでイギリス(ロンドン)から船と鉄道でフランス(パリ)鉄道でスイス(ジュネーブ)イタリア(ローマ)を。その他に、スペイン(バスでマドリッド、トレド、コルドバ、グラナダ、マラガ)モロッコ(カサブランカ)エジプト(カイロ、ギザ)ギリシャ(アテネ)と言うツアーにも参加している。大学、県教委、高校、附属勤務と多彩な参加で、千葉は私ひとりだった。
 はじめて校長になって冬休み前に先生方に言ったこと、それは我が家がとても正月に先生方を招待出来るような家ではないとあやまったことだ。多くの先輩の校長はそれをやっていたので。最近は元旦にすきやきをしたり、おせちも一品ずつそろえるのでなくデパートでセットを買っている。我が家も今年は中華おせちだし屠蘇器も出すのが面倒でしなくなってしまった。
 好きなモチは正月でなくてもいつでも買って食べられる時代だ。親まで続いた文化の継承をしていない自分がいる。

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市民ガイド
◎千葉交響楽団メンバーによる弦楽四重奏チャリティコンサート
△演奏曲:モーツアルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク・J.シュトラウスU/春の声、クライスラー/春の喜び、レハール/メリーウィドゥワルツ、シュランメル/ウィーンはウィーン、坂本九メドレー、「鬼滅の刃」の挿入曲、情熱大陸ほか△会場:京成ホテルミラマーレ・ローズルーム(千葉市中央区本千葉町15-1)△期日:2022年2月27日(日)開場13:00/開演14:00△募集人数200名(会員・非会員対象)△入場無料(高校生以上1人1口500円以上の寄附をお願いいたします。寄附金は千葉市ふるさと応援寄附金「新型コロナウイルス感染症対策」に寄附させていただきます)△申し込み:FAX043-248-7460(2月18日締切)△問い合わせ:公益社団法人千葉東法人会(Tel043-241-4170)

◎千葉市美術館
「ジャポニスムー世界を魅了した浮世絵」
19世紀後期から20世紀初めにかけて、大量に海を渡った日本の美術工芸品は、西洋の美意識に大きな影響を与え、ジャポニスムという動向として広がっていきます。中でも浮世絵版画は、多くの西洋画家たちに直接影響を与えたことが知られています。西洋の芸術家たちが浮世絵に出会った時、何を新しいと感じ、感動し、自らの芸術に取り入れようとしたのでしょうか。この展覧会は、ジャポニスムの画家たちが浮世絵から取り入れた視点をきっかけとして、浮世絵の特性と魅力を再発見しようとするものです。浮世絵の名品を中心に、欧米、ロシアからジャポニスムの作品を加えた約220点を展示する、これまでにないユニークなテーマの浮世絵展です。
△2022年1月12日(水)〜3月6日(日)休館日2月7日(月)△観覧料:一般1,500円(1,200円)/大学生800円(640円)/小・中学生、高校生無料
※( )内は前売券、および市内在住65歳以上の料金※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料※前売券はミュージアムショップ、ローソンチケット[Lコード:35562]、セブンイレブン[セブンチケット]および、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口にて2022年1月11日まで販売(1月12日以降は当日券販売)。ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18:00以降は共通チケットが半額。
千葉市美術館(千葉市中央区中央3-10-8)
Tel043-221-2311/FAX043-221-2316

◎令和4年度千葉県少年少女オーケストラ団員募集
募集パート:全パート(弦楽器・木管楽器・金管楽器・打楽器)※ただし、オーケストラで使われる楽器に限る。△募集対象:令和4年4月時点で小学校4年生〜高等学校2年生まで※県内に在住または通学している方限定。△団員選考会:令和4年2月19日(土)△会場:千葉県文化会館大練習室△応募期間:令和4年1月28日(金)まで△応募方法:「団員選考会申込書」に記入の上、応募期間内に事務局へ郵送。同申込書をご希望の方は下記までご連絡を。申込書はホームページからもダウンロード可(https://www.cbs.or.jp)△問合わせ:公益財団法人千葉県文化振興財団千葉県少年少女オーケストラ事務局TEL043-222-0077

◎口腔がん検診を受けましょう
千葉市歯科医師会では30年前から口腔がん検診をスタートいたしました。今年も口腔がん検診が始まっています。コロナも落ち着いているようなので、ぜひ口腔がん検診を受けてみてはいかがでしょう。また1週間たっても治癒傾向がみられないお口の中の出来物は、口腔がん発見に習熟している歯科医師にお見せください。
千葉市稲毛区稲毛東2-2-11△倉沢歯科クリニック△Tel/FAX043-246-2211 

◎ギャラリー古島
「深川芳子 更紗・裂織・刺子の世界」
ユネスコの無形文化財にも指定されている、色彩と点の芸術ジャワ更紗。計算と偶然が生み出す裂き織と刺子の美。今回も“元気を纏う”をテーマに稀少な布を生かしたオシャレな普段着、羽織もの、小物など作品200余点をリーズナブルに提案。△2022年1月7日(金)〜1月19日(水)※1月13日(木)休廊
△千葉市中央区春日2-25-11古島籐家具店2階(JR西千葉駅西友側徒歩1分)
Tel043-243-3313/FAX043-241-3041

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今月の人
代表 大 澤 美 香さん(56歳)花見川区在住
子どもが自分を自由に表現する場所
「ちばっ子寺子屋@稲毛」

 稲毛区園生町の千葉市公認放課後子どもルーム「ちばっ子寺子屋@稲毛」は学童保育として評価が高く、来年度は全員継続希望、次年度新入生もすでに定員に達する人気ぶりだ。
 代表を務めるのは芸術舞台を用いた教育支援活動に尽力されている大澤美香さん。30代で初めて観たオペラに心を奪われ、その後、多くの公演に足を運びオペラ芸術を学び、ソリストやオペラ関係者とつながりを深めていった。
 大澤さんが地域社会で自ら動こうと考えたのは、1997年の神戸連続児童殺傷事件に大きなショックを受けたことがきっかけだった。子どもを守るためにも近所づきあいの希薄さは深刻な問題と捉え、「音楽を用いて地域交流をつくりたい」と2000年3月、自らが設計し花見川区朝日ヶ丘に85席のオペラ劇場「風の丘HALL」(花見川区)を創設。常にオペラ初心者で満席となり、やがてプロデュース力やクオリティが高く評価され、全国からオペラ好きが足を運ぶようになる。主催・企画制作した公演は170以上、メディアにも度々取り上げられ注目を集めてきた。
 しかし、オペラ制作、育児、一級建築士として多忙な日々が続き体を壊す。「建築士として私の代わりはいる。地域のつながりはすぐにできるものではなく、継続が大切」という思いから千歩譲り建築の仕事を諦め、オペラと育児に専念した。一方で我が子が通う学校との関わりから、今の子どもたちが受験による弊害と多くの規制のなかで委縮していることに危機感を持つようになり、2013年から夏休みに「千葉ジュニアオペラ学校」を始める。ここでは、点数評価されないアートや舞台関係の多様な経験を通じた子どもの自信確立へのサポートを行いながら、プロと一緒に歌、舞台美術、照明、ダンス、舞台出演などを体験できる。「大切にしたことはうまくできた時に一緒に感動し誉めること。その結果、多くの子どもが短期間で自信を持ち変化が見られました」。この経験から「ちばっ子寺子屋@稲毛」では各分野の専門家が講師となり、造形、日舞、書道、クラフト、球技、自然教室などのプログラムも提供。「チャレンジして好きを見つけよう」と呼び掛け、自己表現を見つける場所づくりに励んでいる。
 大澤さんは「ここでは点数が付くようなものはありません。他人の評価を気にせず自分を表現する場所です。誰とも話さなかったお子さんが気持ちを表現する方法を得たとたん、とてもおしゃべりになり、お友だちと遊べるようになりました。お子さん一人一人の個性で対応が違いますが、お子さん自らの力を引き出すことは必ずできます」と熱く語った。
 大澤さんの考える人間の両輪とは、芸術アートが培う心と生き抜く知恵、そして運動による強い身体と精神力。「今の活動はひとつひとつの"点"ですが、賛同してくださる方が増えて、やがて"線"から"面"となって心豊かな地域へと生まれ変わり、いずれ教育改革の一助となればと考えています」。
【ちばっ子寺子屋@稲毛】
千葉市稲毛区園生町1111-1プチモンド稲毛1-B/Tel043-301-2966
【風の丘HALL 小空間オペラTRIADE】Tel043-273-4217

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随筆 どっちが正しいのかしら

吉成 庸子さん
 寒いなあと思いながら、寒暖計をのぞいたら0度を示していた。素足で床を歩いたのでビックリするほど足が冷たかった。
 急いで寝室に戻り、枕元の辺りを片手でさぐって、ぬぎすてておいたソックスを探す。そしたら出てくるわ、出てくるわ、はいたまま洗濯してないソックスが何足も出てきたのだ。 
 そういえば寝室だって1週間は掃除してなかったなと私は思った。まったく「あんたは無精者だ。こんな人間がいるなんて俺は今まで知らなかった」と言う儀ちゃんの声が聞こえてくるような気がした。
 私はよごれた靴下をはくのをやめて引き出しから新しい靴下を出してはいた。
「あんたねえ、次から次へ新しい靴下をおろすもんじゃないよ。
はいたら洗濯してきれるまではくのが常識だろ」とまた小言を言う儀ちゃんの声が空からおりてきた気になる。
 そんな時、私はいつも「あのねえ、今靴下なんて安い物探せばとっても安く売ってるの。すり切れるまではくなんて労力の無駄だと思うわ。洗剤だってかかるし」と言い返していた。そしてその後20分位、お説教をされていた。
 物を大事にしないのはいけない事と私もわかってはいた。だけど儀ちゃんの物を捨てたり、大事にするのは度をこしている。靴下なんて穴が開くまではく。そして穴が開いたらつぎを当てるのだ。それを何度もくり返す。さすがに外出する時ははかないが、家の中ではいつもそんな靴下をはいていた。
 ゴルフ手袋だって同じだった。新しいのがいくつあってもそうなんだから始末が悪い。下着だってよれよれになるまでアイロンをかけて着て、やがて雑巾になるのだ。
「戦争中、戦後のことを考えろ。靴下なんか無くて冬だって裸足が普通だったんだぞ。靴なんか売ってなかったんだぞ」といばる。
「お父さん、戦争中の話なんて今知らない人の方が多いのよ。豊かな日本になってるんだもの。そんな話余り通らないよ」とやり返した私に「うるさい!戦争とものを大切にする話は別物だ。文句言う暇があったら掃除でもしろ!」
最後は私がどなられて一件落着してたっけ。
 さまざまな事が一瞬のうちに頭の中をかけめぐっていった。
私はよごれた靴下をまとめて洗濯機に放り込んだ。ついでに枕カバーも取りかえた。それから、掃除に取りかかった。でも、胸の中で、「ゴミじゃ人間死なないからね」
と儀ちゃんに言い返しながら。

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櫻井俊雄物語(19) 「IR推進・反対、どっちもどっち」
千葉の近代史を創った男の話 武田 弥太郎

櫻井俊雄氏
 昨年末の県議会で、田沼隆志議員がIR推進の立場から知事の見解を聞いた。執行部の答弁は、「県民の機運の盛り上がりによる」というもので、知事の市長時代の見解である「市民の機運の盛り上がりによる」と異ならず、否定も肯定もしなかったが、明確に否定しなかったことから、誘致を考えているのではないかと、推進派は期待している。
 IRの是非は長年繰り広げられており、昨年は絶対的推進論者だった横浜市長が落選し、横浜への誘致の目は消えた。ただ、推進論も反対論も、感情的な賛成反対ばかりで中身が見えないと、俊雄は感じている。
 推進派は誘致に成功すれば巨額の税収増と多くの雇用創出につながると主張している。それは事実に相違ないが、最大のIR成功事例とされているシンガポールのマリナベイサンズでさえ、ホテル地下の商店街にシャッターが下りている店舗があることは報じられていない。誘致にマイナスに作用する情報は取り上げるはずもないからだろう。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響はカジノ場も直撃しているはずだ。3密とまではいかなくとも、不正防止と機密保持のために、換気の少ない密閉空間になっているはずだからだ。新型コロナがカジノ運営に与えた影響を公表し、推進派の思惑通りにいっているわけではないことも、公表されてしかるべきではないか。うまくいっていない側面があることを国民にタイムリーに知らせないのは情報操作みたいなものだと俊雄は嘆く。
 反対派は反対派で、ただ反対ばかりで説得力に乏しい。賭け事の常習性やそれに伴う家庭崩壊、環境悪化などを反対運動の中心に据えるばかりでは心もとない。テレビでは競輪競馬やボートレース、宝くじのCMは垂れ流しで、スマホで簡単に購入できると吹聴している。
 これらは放置されたままであるが、主婦や学生・子供たちが気軽に手を出せるこれらの賭け事のほうが、より一般国民に害悪が及ぶ危険性があるのは明白であるのに、その危険性に目をつぶっているか、気づいていないだけで、ただカジノについて刹那的に反対を叫んでいるのではないか、反省してみる必要もあるだろう。
 いかに反対運動が盛り上がっても、政府がどこ吹く風状態でいるのは、そこら辺を見透かしているからかもしれないと俊雄は言う。どんなに強く反対しても、反対運動を一時の感情的盛り上がりくらいにしか考えていないのかもしれない。俊雄は、IR反対の急先鋒のご婦人が宝くじ売り場に並んでいるのは滑稽だと感じている。
 千葉にIRを誘致するとなれば、幕張の東京湾上や蘇我の川鉄跡地は絶好の場所だ。成田と羽田、二つの国際空港の中間地点であることや銀座などの歓楽街が近いこと、足を伸ばせる関東周辺の多くの温泉地が存在していることなど、大阪を凌駕する魅力ある好立地だ。
多くの外国人客の集客が見込める一方で反対派の懸念もきわめて大きい。単に賛成・反対の声を上げるだけでなく海外の先行事例に倣った問題点の追及を行ない、具体的事例に基づく実のある議論が必要だと俊雄は主張している。

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