130,000部発行
2021年10月1日
通巻第301号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 節子  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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千葉出身の東京2020オリンピアン独占インタビュー
稲毛新聞25周年&300号記念 スペシャル対談 Part.II
東京五輪自転車競技トラック種目(マディソン)代表
中村妃智 五輪を語る (千葉経済大学附属高校出身)
 東京オリンピック自転車トラック競技の代表、中村妃智選手は浦安市生まれで千葉経済大学附属高校(千葉市稲毛区)出身の28歳。数々の実績を残し、東京2020オリンピックでは初めて自転車トラック競技マディソン種目の日本代表選手に選ばれた。そんな中村選手に五輪、自転車競技、今後についてなど、小紙編集部真田はる代がインタビュー。

稲毛新聞編集部 (以下・稲)東京 2020オリンピック、お疲れ様でした。大会を振り返っていかがですか?
中村妃智選手(以下・中)過去に対戦した選手がほとんどでしたが、ほかの大会と比べてレースに向けた選手たちの熱量がかなり高かったことや、練習で慣れていたはずの会場も普段の雰囲気とガラリと変わっていたことなど、オリンピックは全く違うステージで、緊張と楽しみな気持ちが入り交じっていました。結果的には完走できず、オリンピックが一瞬で終わり不完全燃焼のままです。今も心の整理がつかない状態で少しずつ消化しています。
稲・そうでしたか…。結果は残念でしたが、オリンピックの日本代表に選ばれること自体がすばらしいと思います。
中・ありがとうございます。多くの方から「出場できたことを誇りに思ってください」とお声かけをいただき感謝しています。
稲・話を開催前に戻しますが、新型コロナウイルス感染症の影響で開催が1年延期と決定されたときはどのようなお気持ちでしたか?
中・2020年に向けて苦しい練習を続けてきたので、新たな目標に向けて改めて気持ちをつくり直すのに苦労しました。ですが、開催が近づくに連れコンディションがどんどん上がり、最終的には「延期によってトレーニングする期間が増えてレベルアップできた」とポジティブに考えられるようになりました。ただ、延長の1年間も引き続き、病気やケガに細心の注意を払う生活が続いたことはプレッシャーでしたね。
稲・今年に入っても新型コロナウイルス感染症は収束が見られず、オリンピック開催は賛否両論でしたよね。様々な意見が飛び交うなかで気持ちが消耗することはなかったのでしょうか?
中・SNS上にはオリンピック開催に否定的な意見もあり、気持ちがマイナス側に振られてしまうため見ないようにしていました。「今の練習が無駄になるのでは?」という疑問が頭の中に一瞬でもよぎるとモチベーションが下がってしまうので、支えて下さる方々の言葉を信じて、開催を前提にとにかく練習に集中しました。
稲・なるほど。時には情報のフィルターも必要ですね。ところで、中村選手が自転車競技を始めたきっかけはどのようなことでしたか?当時のエピソードがあったら教えてください。
中・千葉経済大学附属高校に入学当時、陸上部に入ろうと思って練習場所を尋ねた相手が自転車競技部の監督で、その場で勧誘され流されるまま仮入部しました(笑)。後日、最初の練習でブレーキがない自転車に初めて乗り、しかも練習場所は千葉競輪場。経験したことない傾斜ですから、まっすぐに走るのが難しかったのを覚えています。
稲・中村選手でも最初はうまく乗れなかったとは意外です(笑)。それでも続けようと思ったのはなぜでしょう?
中・競泳やバスケットボールをやっていたので持久力には自信があり、高校でもそれを活かしたスポーツに打ち込みたいと思っていたことと、「女子の自転車競技人口は少ないからインターハイも夢じゃない」という監督の言葉にも背中を押されました。
稲・練習の拠点は伊豆と伺っていますが、普段の練習やプライベートでは、どのような生活を送っていますか?
中・週2日お休みでそれ以外の日は午前、午後と練習しています。今はオリンピック終了後のオフ(リカバリーウィーク)明けで長距離のロードがメインです。伊豆ではスカイラインや天城越えなど山々を走っています。プライベートでは温泉に入ったり、おいしいものを食べに行ったり、夏は海で泳いだりサップしたり、山でキャンプしたり。オフの日もつい練習のことを考えてしまうタイプなので、休日はやりたいことに集中するよう心がけています。
稲・「休むことも練習」と言いますから、心身共にリフレッシュするのはアスリートのみなさんにとって大切なことですよね。ここで改めて伺いますが、自転車競技の魅力はどのようなところだと思いますか?
中・一番の魅力は観客と選手の距離が近いことです。コロナ禍の前は、優勝した選手が試合後に観客のすぐ近くまで行ってハイタッチするなど、他の競技では見られない光景だと思います。それに、時速何十キロで駆け抜けていく選手の間近で風を感じられることです。
稲・選手の迫力ある走りを体感できたり、触れられる距離に選手が来てくれたり、ファンにとって大変うれしいことですね。
中・それから自転車競技のルールを理解すると、競技中の駆け引きがわかるようになり、レースがもっとおもしろくなります。今後、千葉JPFドームではエンターテイメント性の高いレースが開催されますので、一人でも多くの方に見に来ていただき、自転車競技の魅力を知ってもらえる機会になればと期待しています。
稲・千葉市で新しいスポーツエンターテイメントが生まれると話題ですから、私も楽しみにしています。では最後に今後の活動について教えてください
中・ヨーロッパでは、オリンピックを想定した16組の実戦練習が行われていますが、日本では自転車競技人口が少ないため海外と同じような練習ができないことも課題の一つです。競技人口が増えれば国内でももっとシビアな練習ができるようになり、選手のレベルアップにもつながります。そのためにもトラック競技を始めたい方を指導するなど、特に女子の自転車競技人口を増やすために積極的に活動したいと考えています。そして将来的には自転車競技が日本中で盛り上がり、選手の強化が進んでいくなかで、どのような形であっても長く携わりたいと思っています。
稲・今後のご活躍にも期待しています。今日はありがとうございました。
中・こちらこそありがとうございました。
※取材日・2021年9月15日◇場所・千葉JPFドーム

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千葉競輪場跡地に「千葉JPFドーム」が開業!
新しい自転車競技レース「250競走」を開催

開業した千葉JPFドームの前で
 千葉市中央区弁天の旧千葉競輪場跡地に、木製250メートルバンクを備えた「千葉JPFドーム」が開業し、新しい公営自転車競技レース「250競走」が開催される。
 250競走は、1周250メートルの屋内木製バンクを舞台にオリンピックや世界選手権など国際ルールに準じて行われる競輪競技で世界初の試み。千葉JPFドームの開業は、車券の売上が落ち込み、廃止を検討していた旧千葉競輪場を、運営受託している民間企業が国際規格の競輪場に建て替えることを提案、千葉市がそれを受け継続を決定。2019年10月に建設が始まりコロナ禍で当初の予定より遅れたがいよいよ10月から開業となった。建物は地上4階、地下1階のドーム型多目的施設で、自転車競技の国際規格である1周250メートルの木製トラックと2千人収容の観客席があり、競輪のほかにも音楽や屋内でのイベントにも対応できる。
 今回のオープンに合わせて10月2日から自転車トラックトーナメント「PIST6チャンピオンシップ」を開催、主催者の「自転車競技を日本のメジャースポーツに」という思いがここ千葉から始まる。

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