130,000部発行
2021年1月8日
通巻第292号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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随想 人それぞれの終戦
鎌ケ谷市・元稲毛小校長 島津幸生
 昨年終戦75周年と言うことで気にしていたら愛知県の安城市歴史博物館と言うところで記念特別展「戦争に行くということ」をやっていることがわかり見に行った。
 明治6年(1873年)明治政府によって徴兵令が制定され国民皆兵制度がつくり上げられ、対外戦争のたびに戦場は拡大された。今回のアジア・太平洋戦争は日清・日露戦争とは異なり全国民が立場は異なれ戦争に参加させられている。
 安城市民は豊橋の歩兵第18連隊に徴兵されている。18連隊は19年サイパンに向かうおり米軍の魚雷攻撃で連隊長以下2千2百名が死亡、その後グアム島で消滅している。(別冊歴史読本日本陸軍連隊総覧)安城市歴史博物館では平成16年に企画展「戦争の中に生きる」を開催している。
 戦後のおもい出のひとつに傷痍軍人の姿がある。昭和24・25年のことであろうか、終戦後の財政難とGHQの意向でか恩給が打ち切りになり、傷痍軍人の何人か?が物乞い、ラッパ・ハーモニカ・アコーディオンなどの楽器を演奏したり軍歌を唱ったりしている姿を見ているのだ。困窮していたのであろう。小さい時の悲しい記憶だ。
 高校時代、60年以上前何と言う表題の本であったか忘れてしまったが、戦後のソ連軍によるシベリア抑留でのウランバートルでの「暁に祈る」事件を知ったのはとてもショックだった。
 アウシュビッツ収容所のことが書かれていた「夜と霧」よりも。暁に祈る事件とは昭和21年吉村久佳(本名池田重善元憲兵曹長、少尉を自称)がウランバートル羊毛工場で作業大隊長に任命され、彼は部下をノルマ達成に駆り立て、達成できなかった者を屋外の木に縛りつけて一晩中放置し死に至らしめた事件である。 池田は帰国後起訴され、昭和25年7月東京地裁により逮捕、監禁及び遺棄致死の罪状で懲役5年の判決を受けている。(中公新書富田武シベリア抑留)やりきれない内容だ。
 昭和30年ソ連と親しい関係にあった当時の社会党左派の国会議員らが収容所を視察している。  収容者らは過酷な状況を決死の覚悟で手紙で伝えたが彼らは手紙を握りつぶし、日本での記者会見や国会での報告で「とても良い環境で労働しており食料も行き渡っている」などのでたらめの発表をし、それが収容者の帰国で発覚し追及されている。新聞にシベリア抑留死亡者新たに○人特定と載ることがある。
 戦後75年以上経っているのにである。他にも終戦が未だな人々がいることを忘れないようにしたい。

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