130,000部発行
2018年10月5日
通巻第265号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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星霜録
 今はどこでどんな店を開こうと自由勝手な時代だが、一昔前は同業者が商売をしている場所には出店してはいけないという道義心があった。現代社会は自由競争の時代、その道義心は全く通用しなくなった▼稲毛駅前につい最近、Y牛丼屋がオープンした。そのハス向かいには古くからM牛丼屋があり繁盛していた。地元のメガネ屋さん使用していたが、よそから進出してきた大手メガネチェーンの影響で閉店を余儀なくされた。その跡地に同業者のY牛丼屋が開店した▼消費者にとっては価格からサービス・味の果てまでお互いに競い合い美味しいものをより安く提供してくれるのはありがたい話ではあるがこれを手放しで喜んでいてよいものだろうか▼今の世の中は自分さえ儲かれば他人はどうなってもよいという風潮がまかり通っている。弱小な個人商店、美容院、床屋、小規模個人飲食店、整骨院から大手コンビニ、大型スーパー、家電量販店に至るまで激しい競争の波にさらされている▼大型店はそごう、ダイエーに始まるが、そのそごうも縮小されダイエーは破たんした。今は家電から家具に至るまで大型スーパーがはびこり地方の弱小商店街を破壊している。これでは地方はますます疲弊する一方だ。郵政民営化も保険の自由化も小泉元首相の政策ではなく、実はこれらはすべてアメリカの策略によるものだ。 (正)

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連載シリーズ(12) 間違いだらけの痛み対策
疼痛の心理学的特徴
都賀治療院 院長 藤 代  博

藤代 博先生
U 画像診断の程度と症状(痛み)の強さは必ずしも一致しない
1.レントゲン写真や画像診断はあくまでも参考程度にして「症状」を優先する。
 レントゲン写真や、X線CT、MRI(核磁気共鳴断層装置)の画像などで脊椎のユニット(背骨や軟骨)に異常を指摘される場合があります。すなわち椎体や脊柱管、椎間軟骨、椎間関節などに変形や椎弓の分離(一種の骨折)、椎体の変形、脊柱管や椎間孔の狭小化や椎間板ヘルニアなどが指摘されることが多々あります。確かに変形はある程度、痛みの発生に関与していると思われますが、それが絶対的な要因であれば決して治らないはずです。  しかし、不思議なことに的を射た治療とライフスタイルを工夫することで、頑固で長期化した痛みも手術せずに、保存的治療で治ってしまうことの方が圧倒的に多いのです。それにも関らず、その患者さんの治癒後の画像診断は治癒前と全く同じです。 このことは、変形イコール痛みではないということを証明するものです。従ってX線写真やMRIなどの画像所見はあくまでも参考程度にすべきですが現代医療は画像や検査数値に頼り過ぎる傾向にあるため、治るかもしれない可能性を、諦めている場合が少なくないのは残念です。長期化している痛みが一般に考えられている様に変形と年齢だけが原因ではなく別の要因がある訳です。しばしば主治医は、なかなか治らないのは「変形があるから」、あるいは「年だから」と言って、治らないことは仕方ないように患者さんに告げるのですが、これは責任の放棄です。告げられた患者さんにしてみれば、期待して受診したのに絶望の渕に突き落とされたようなものです。
 変形と年齢が主な原因であれば今更手の施しようが無いわけで、諦めなさいと言っているようなものです。患者さんにとって専門家の言葉は重いのです。これをあるひとは医者の呪いと呼んでいます。
 実際、ダメージから立ち上がれないひとが沢山います。ひとは希望が無くなったとき、しばしば治る力や生きる力までも失うものです。そして多くの患者さんたちは完治することを諦めて、これ以上悪くならなければと、消極的な思いで通院している人が沢山います。しかも治らないと言っているその医師のところへ、延々と通い続けるのですから実に不思議です。
 治らないと思っている医者と、治らないと思っている患者さんが、ペアで治療に取り組むのですから、治りにくいのは当然です。これを絶望のコンビと呼びます。下図は画像上で異常があるが、症状のない人の割合ですが、無症状の人の実に7〜8割に椎間板の異常が認められるというデータです。これは変形イコール痛みではないことを如実に物語っているし、また、決して諦めなくてもよいことを示しています。
 完治のために重要な安静の新しい定義を述べます。
4.安静とは痛みを出さない姿勢や動作のこと
 安静とは単に動かないでジッとしていることを言うのではなく、痛みを出さない姿勢のことをいいます。その意味は安静イコール動かさないこととは限らないということです。というのも腰椎椎間板ヘルニアなどでうつ伏せや仰向けで、下肢の方へ放散痛が次第に増してくる場合があります。そういう姿勢は神経根の傷口を突出した髄核が圧迫している姿勢ですから、そういう状態で治療したり、安静にしていても治らないばかりか、痛みが増強して次第に悪化してゆきますから、治療中や日常の姿勢なども大切な要因です。
 痛いということは、今現在傷口を刺激しているという証明ですから、繰り返し痛みを出していれば炎症が治まらず、痛みが慢性化して行くのです。また自宅で安静のつもりで寝ていてもダメージポジション(痛みを悪化させる姿勢)で寝ていては、痛みが増してくるばかりでなく長期化しますので、あくまでも痛くない姿勢が治る条件です。あるいは安静にしているにも関わらず、痛みがひどくてどうしても治まらない場合は、中でも一番らくな姿勢を捜し出して、それを維持していると、やがて痛みが軽減してきます。次の段階として動かさなければ痛くないようになり、さらに良くなると動かしても痛くないという風にして治っていきます。
  (以下次号に続く)

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主張 貴乃花親方の退職
稲毛新聞論説委員 今村敏昭
 最近の貴乃花の言動に対する賛否、好き嫌いのいかんにかかわらず、貴乃花が相撲界の大功労者であることには疑いの余地はない。だから、突然の退職は残念だとしか言いようがない。現役時代の貴乃花ほど、基本に忠実な力士はいなかった。
 見事な四股は、両足ともきれいに高く上がっていたし、上げたまま静止するという見せ場もあった。
 横綱土俵入りのせり上がりのとき、最近の横綱は左右に広げた手の指が開いているが、貴乃花はしっかり閉じていた。張り手やかちあげは見たことがないし、ましてや、立ち合いの変化技はなかったはずだ。受けの相撲のようで厳しい攻めを見せたり、土俵際の詰めの完璧さは、私の前職、塾の教員流に表現すると、偏差値75の最高クラスの相撲がとれる稀有な力士だった。相撲っぷりは、文句なく尊敬に値する。ただ、貴乃花の根底にある一途なまでの「実直さ」が、実は、孤高を呼んだのかもしれないと感じている。
 一人で考え、一人で悩み、一人で決断する、それが貴乃花の「相撲道」に邁進する覚悟の現れなのかもしれない。それだけに、父親である初代貴ノ花や、師と仰いでいた北の湖前理事長を失ったことは、貴乃花にとって途方もない痛手になっただろう。かけがえのない相談相手をなくしたからだ。 相撲界を知り尽くしている二人が健在だったら、今回のようなこともなかっただろうし、日馬富士の暴行事件も違った展開を見せていたはずだ。
 相撲界を熟知しているはずもない弁護士だけが相談相手だとしたら、貴乃花にとっても、相撲協会にとっても、なにより相撲ファンにとって、大変な悲劇だ。
 「いずれかの一門に属さなければならなくなるのに貴乃花を受入れる一門はない」と報じたり、いや、「すべての一門が受け入れる用意があった」などと、ワイドショーは相変わらずだ。一門制度を詳しく紹介しないまま、一門所属の是非を論じたり、「引退届」か「退職届」かなどを大きくとりあげても意味はない。
 有名なコメンテーターが「貴乃花は来年の参院選に出る」とも発言した。
 真偽は不明だが、そんなことはどうでもいい。現在の事態の背景をきっちり取材して、細かな情報を提供してほしい。
 私たちはマスコミに振り回されるだけで、真実にたどり着けないからだ。頑なな貴乃花にも重大な落ち度があろうが、頑なな貴乃花が出ていくことになる事態を防げなかった協会にも責任を感じてもらわなければなるまい。
 日本相撲協会は高度な公益性がある「公益財団法人」であることを忘れてはならない。
 日馬富士を引退させ、協会を告発し、協会との直接交渉をことさらに避ける貴乃花に対する思いは察するに余りあるが、ずば抜けた功労者に送られる「一代年寄」(現役のしこ名のまま親方になれる特例。大鵬、北の湖、貴乃花の3人だけ)を授けた相手であるし、それを全国の相撲ファンも受け入れた。貴乃花の存在は、貴乃花自身のものでも、相撲協会のものでもない、相撲ファンのものだということを、貴乃花も相撲協会も忘れているように思えて仕方がない。
 貴乃花の退職は、あってはならない。相撲ファンを悲しませないでほしい。

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短編小説 モノレールストーリー
モノレールのおかげかな?  作・吉成 庸子
 庭の三分の一をしめて咲きほこっている色とりどりのコスモスの花を眺めながら、佳子はえん側に座り、マニュキュアを塗っていた。
 今日は日曜日だ。父はゴルフ、兄は婚約者とデートとかで、母はバスで二十分でいける千葉へ買い物に出かけている。
 佳子は大学を出てから地元の銀行へつとめている。恋人はいない。父も母も、年内に、「お前は小姑になるんだよ。そろそろ結婚を真剣に考えなさい」と、かなりうるさい。だけど佳子はそんなに早く結婚したいなんて少しも考えてない。
 それに結婚相手は自分で探したいと思っていた。玄関のブザーが鳴った。誰だろう?勧誘だったらことわらなきゃと考えながら、かなりつっけんどんに「どなた」とインターフォンで聞いた。「俺、C、魚清のCだよ」と言う返事が返ってきた。「C君?何の用」と言いながら、佳子は玄関のドアをあけた。
 C君とは、中学、高校の同級生だ。C君の家は代々「魚清」という魚やさんをこの街でやっている。 C君は明るくて、スポーツ万能、成績も良かった。佳子の父はサラリーマンで、この街の住人になったのは佳子が中学生になる時だった。
 C君は親切な男の子だったし、頼りがいがあるので高校二年の頃から佳子とは恋人同士となったのだが…Cは父が他界したため、魚屋を継ぐために進学をあきらめた。
 大学へ佳子が進んだのをきっかけに二人の仲は終わった。
 Cは「ごめん突然訪ねて来て。あのさモノレールで落語やるんだよ、知ってる落語家が出るんだ。応援してやりたくてさ、佳子ちゃん、昔落語好きだって言ってただろ。だから招待したいと思ってさ、思い切って来たんだよ。来週の日曜日だけど…」
 「ウーン。仕方ないつきあってやるよ」
 そんなやりとりの後、当日が来た。上天気の下、モノレールに乗り込む。佳子はモノレールに乗ったのは初めてだった。
「ワア気持ちいい」窓から外の気色を眺めて佳子は大声をあげる。
 「なかなかのものだろう、僕モノレール大好きなんだ」Cが嬉しそうに言った。
 落語も面白かった。二人の間に昔と同じ雰囲気が生まれていった。
 いつの間にか佳子の頭の中に、長靴はいて「エーいらっしゃい。今日はサンマがお買い得だよ」なんて魚清の店先で働いている自分の姿が浮かんでいた。それがイヤでC君と別れたのに。

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市民ガイド
稲毛区民祭り
日時・10月21日(日)午前9時10分〜午後3時まで。会場・穴川中央公園(稲毛区役所隣)▼稲毛区民の手作りイベント。子供から大人まで終日楽しめる催しや出店をたくさん用意しています。500人規模で行う稲毛区民音頭は圧巻です。ご家族やお友達を誘って是非ご来場を。
男性の仕事・子育て 両立支援シンポジウム
▼日時・10月28日(日)14時〜16時30分(13時30分開場)▼会場・三井ガーデンホテル千葉(JR千葉駅から徒歩7分)▼内容・第1部・「蝶野流!仕事・子育てモチベーションアップ術〜男性が仕事と子育ての両立を図るために〜」講師・蝶野正弘さん(プロレスラー、アリストトリスト(有)代表取締役)第2部・パネルディスカッション「男性の家事・子育てへの参画、育児休業の取得促進に向けて」▼定員・250人(申し込み先着順)▼申込方法・参加希望者全員の郵便番号・住所・氏名・電話番号、託児を希望する場合はその旨を書いて郵送またはFAX。Eメールも可。▼受付期間10月19日(金)必着▼問い合わせ・申し込み先・〒260-8667(住所記載不要)県男女共同参画課TEL043-223-2372
市民活動ステップアップ講座
「PR大作戦!〜印象に残る話・文章の組み立て方〜」▼日時・10月27日(土)18:00〜20:00▼会場・千葉市民活動支援センター会議室(中央区中央2-5-1)★内容・印象に残る話の組み立て方や、表現のしかたなどを学ぶ講座。゛ひとりよがり゛から脱却し、応援してくれる人を!増やしましょう。*講師・吉本精樹氏(東京話し方センター代表、一般社団法人ストーリーテリング協会理事)▼定員・24名(申込み先着順・市内優先)▽申込方法・講座名「PR大作戦」、お名前、お住まいの区、連絡先を明記し千葉市民活動市民センターまでTel 043-227-3081
親子で絵本とリトミック
リズムに合わせて歌っておどって♪タンバリンやマラカスも使ってごきげん★かんたんな工作も!▼開催日11月15日(木)10時〜11時30分▼場所・長沼コミュニティセンター音楽室*参加費無料・定員15組(事前予約先着順)対象・1歳以上の親子▼参加方法・受付もしくはお電話でご予約下さい(11月13日締切)長沼コミュニティセンター TEL043-257-6731
太極拳の講座
太極拳を習いませんか。太極拳はゆっくりした動きの中で、日頃動かさない身体の部分を気持ちよく刺激する高齢者に最適な運動です。稲毛いきいきプラザの「太極拳コスモスの会」では第1、第3金曜日の午前9時30分から2時間、60歳以上の男女が楽しく身体を動かしています。費用は3か月ごとに3,500円、見学歓迎します。稲毛イキイキプラザ(稲毛区稲毛東6-19-1Tel242-8005)
千葉市を応援!歌声大会
うたとも歌の力2018秋冬▼日時・10月25日(木)開演10時〜終了16時30分▼会場・千葉市生涯学習センター大ホール(千葉市中央区弁天3JR千葉駅北口歩7分)▼参加費・500円*当日受付でお支払い下さい。会場定員298席どなたも参加できます▼プログラム・第1部10時〜12時抒情歌・抒情歌謡・フオーク、第2部12時30分〜14時30分抒情歌謡・青春歌謡・ポップス、第3部14時40分〜16時30分歌謡曲昭和ヒットパレード★6時間歌声マラソン…朝から夕方までみんなで歌い放題。60曲熱唱…構成「日本の心/昭和の青春」抒情歌〜歌謡曲・秋冬編。300人大合唱…千葉市生涯学習センター大ホールを歌声天国に▼主催・問い合せ・NPO法人うたともクラブTel043-238-8180
START ME UP
コンドルズ日本縦断大起動ツアー2018千葉スペシャル公演▼日時・10月21日(日)15時▼会場・千葉県文化会館(千葉市中央区市場町11-2)*入場料・全席指定一般3,000円、学生2,000円、小学生以下1,000円▼問い合わせ・千葉県文化会館(Tel043-222-0201)
音楽療法士の「うたカフェ」
▼日時11月13日(火)・12月11日(火)いずれも14時〜15時▼場所・KKDuo(千葉市中央区本千葉町1-11千葉中央ビル3F、ホテルバリアンそば)▼参加費・1,000円(うちドリンク代500円)*定員20名(先着順・事前申し込み要)▼内容・音楽療法士による呼吸・発声・手遊び・歌体操。唱歌・フォーク・歌謡曲・シャンソンとバラエティに富んだプログラム<毎月第2火曜日実施>申し込み先090-3501-7103(熊澤)
ギャラリー古島
「おかや木工芸展」-栗・黒柿-10月12日(金)〜10月22日(月)*10月18日(木)休廊「コグレモタロウ作陶展」10月26日(金)〜10月31日(水)▼ギャラリー古島Tel043-243-3313 Fax 043-241-3041(JR西千葉駅西友側徒歩2分)
多田屋稲毛店10月のお話会
10月のお話会(読み聞かせ会)は10月19日(第3金曜日)となります☆書籍、雑誌のご用命は多田屋稲毛店へ。ご自分で検索出来るタブレット設置しました。*Tポイントカードがご利用になれます。
電話043-253-8145

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今月の人
地域活動支援センター「くるみ」
代表者理事長 清水 典子さん(64歳)
磯辺地域に障害のある人の居場所
 磯辺公園の前、磯辺三小そばに地域活動センター「くるみ」がある。
 角地にありくるみの看板がなければ通りすぎてしまうような施設だ。中は一般家庭・家屋とあまり変わらない。
 訪問した日は避難訓練の日で災害ダイヤルの使い方を習った後、道路をわたって前にある磯辺公園に逃げる訓練に入った。車イスを自力で逃げるも公園に入るためのわずかな段差で入れないという光景を見た。
 理事長の清水さんには男のお子さんが3人おり、まん中の子に大変重い障害があった。市原から磯辺に越して来て、上と下の子を磯辺四小に通わせながら真ん中の子は特別支援学校に通っていた。四小の学校行事の時は支援学校の子をつれてこない訳にはいかなかったが学校はそれを暖かくむかえてくれた。自分の息子が磯辺の街が支援学校の子にもやさしい街になって欲しいと言う願いを持った。
 平成18年11月、磯辺地域に障害のある人の居場所がなかったので「ワークホームくるみを作り支える会」を設立、磯辺に住む人々600人の寄付・支援を受けた。
 平成19年(息子21歳の時)ワークホーム「くるみ」を立ち上げた。こわれることのない強さを持ち中身のつまった感動を多くの人にプレゼントしていきたいと言うそんな想いをこめて「くるみ」と名づけた。
 ワークホームは昭和61年千葉市の独自事業として一般家庭の居室などを利用して在宅の心身障害者のつどい触れあいの場として、また軽作業を通じて自立への意欲、社会参加をめざしており、市内に居住する15歳以上の心身障害者と運営者が5名以上集まればスタート出来る。障害の種類や程度はさまざまだが市から補助を受けることが出来、各ホームワークでは個性豊かな活動が展開されている。
 平成27年4月「くるみ」はNPO法人を取得、10月から地域活動支援センターとなり、創立10年めの平成28年6月には地域の人を招いて10周年お礼の会を開した。
 「くるみ」は地域の行事すべてに参加して「くるみ」を理解してもらう努力をして住んでいる。火曜日にはそば・うどん店を開いたり、日中活動として軽作業・リサイクルショップの運営をしている。また小中学校の福祉学習に協力させてもらっている。
 清水さんは東京生まれ、磯辺に住みはじめ35年経つ。子どもは3人共磯辺っ子。障害を持つ次男も安心して暮らせる街であることを願っている。12年前600人の多くの人の支援により出来た「くるみ」今も磯辺四小時代に出会った方々が理事として運営にかかわっている。
 ちなみに副理事長の林峯子さんは磯辺四小の時教頭だった人。清水さんは人と地域にめぐまれたと述べている。    【取材・川村 文彦】

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随筆 海ゆかば
 高速道路を走る車の窓から空を見上げた。 青空がはてしなく続き、所々にふんわりした雲が浮かんでいる。
 ああ秋が来たんだなあと思っているうちに車は一般道にもう降りていた。5分もしないうちに、パーティ会場に着いた。
 会場で人間国宝の陶芸家井上萬二先生にお目にかかった。
 先生は壇上のごあいさつの中で、私は特攻隊の生き残りですとおっしゃり、「若くして命を散らしていった先輩、仲間の事は一日も忘れたことがありません、靖国神社へ年何回かの参拝も欠かしたことはありません」とおっしゃられた。
儀ちゃんも元旦は護国神社へ必ず行っていた。席に戻られた先生に私は思い切って声をかけた。
 「先生、私の亭主も特攻隊の生き残りなんです。もう死んじゃったけどネ、先生失礼ですけど先生は何年生まれですか?」とたずねた。
 「私は昭和三年生まれです」とおっしゃった。
 そして「ご主人は」と聞かれる。
 「昭和二年うまれです、予科練へ志願とか言ってました」。
 「そう、霞ヶ浦に着任?」との問いに私は「最初は霞ヶ浦でしたが、青森の三澤へ行き、そこも襲撃されたので秋田へ移って、訓練を続けていたそうですが、そこで終戦を迎えたと話してました」。
 「そうですか。その後ご主人はどんな職業につかれたの?」とお聞きになる。
 「教師を二年やったそうですが、その後はずっと銀行員をしていました」。
 「静かな職業を選ばれたたのですねえ。お酒は飲まれましたか?」との問いに「ハイ、お酒は飲みました。けど甘い物も大好きで特におはぎというのかしら、あれは大好きで…」
 「ああ、それぼた餅ですよ。なつかしいなあ」先生はニッコリされた。
 その時、会場全員のリクエストで先生は再び舞台に上り、アカペラで「海行かば」を朗々と歌われた。
 二回目は全員での合唱となる。
 私も大声で歌いがら儀ちゃんのことを思い出していた。
 「海行かば」の歌の意味を実は私はあまり知らなかった。
 それで
 「ねえ、お父さん、海行かば≠チてカバの歌だよね?」と言った。
 「なにー。このバカ者」儀ちゃんはいきなり怒りだし「このバカ者、このバカ者」と繰り返し言いながら私を何度もなぐった。
だけど、後で歌の意味を教えられ私は、深く反省した。

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