星霜録  連載シリーズ(8)  主張 入野守雄  立派な人  随筆  短編小説  今月の運勢  市民ガイド  今月の人  読者アンケート  読者の声  投稿はこちらへ  過去の記事検索  会社案内  購読申し込み  お問い合わせ 最新の千葉市のニュース・話題・オトクな情報満載の携帯サイトはこちらからどうぞ！	今月から漫画の作者が交替します 本多奈津子さん 　長い間漫画家ジョウジマさん作「セイギ君」にかわり、今月から漫画の作者が「立派な人」と題して福井県にお住まいの本多奈津子（イズミ）さんに代わります。 本多さんは社会風刺派として知られる有名な漫画家です。 マンガで読む昭和史「南京大虐殺」の真実やチベット大虐殺の真実！チベットを救え！目覚めよ日本！我々こそが救うのだ！などの作品がある。 現在「郷守人」編集長として活躍している。   論壇 私が尊敬する楠木正成 成田市　上田　真弓 　私は塾で英語を教えているが、先日、歴史好きの中学生が「歴史の授業で先生が楠木正成は悪党で悪い奴だと言っていました」と言うので驚いた。 　歴史の教科書（東京書籍）を見せてもらうと「鎌倉時代後期、荘園領主や幕府に従わず年貢をうばう武士も現れ、悪党と呼ばれました」と書かれている。楠木正成も悪党だが、この悪党とはこの時代特有の言葉で、現在の一般的な意味で解釈すると間違える。悪には強いという意味があり、単純に悪い奴らという意味ではない。生徒に説明して教師に伝えてもらったところ、「先生が調べてみると言っていました」とのことだった。 　別の中学校の同学年の生徒に「楠木正成のこと習った？」と聞くと、「まだ出てきません」と言うので、「習ったら、先生がどんな説明をしたか教えて」と頼んだ。すると後日、「先生は資料集を読んだだけでしたが、楠木正成は悪い人だという印象を受けました」と言うので、その資料集を見せてもらった。 　副教材として使われている浜島書店『よみとき総合歴史』で、「後醍醐天皇は政治の実権を幕府から朝廷に取り戻そうとしました。２度失敗して隠岐へ流されましたが、北条氏に対して不満をもつ悪党（楠木正成ら）、御家人（足利尊氏・新田義貞ら）を味方につけ、幕府を倒しました」と書かれている。 　「悪党とは？」の説明では「鎌倉時代末、幕府の支配に従わない武士が現れ、悪党と呼ばれました。　年貢をうばうなどの乱暴をはたらき、幕府に反抗しました」と書かれている。　楠木正成については「鎌倉時代に登場した悪党の代表的存在です。河内（大阪府）を拠点に力をたくわえ、後醍醐天皇のよびかけに応じて、鎌倉幕府をたおす戦いを始めました」と書かれている。 　この一連の記述を読めば、楠木正成は悪い人だと思ってしまうだろう。初めの生徒の中学校でも同じ副教材を使っているとのことなので、教師がこの説明を読みながら「悪い奴」と言ったに違いない。 　私は若い頃に吉川英治の『私本太平記』を読んで楠木正成を尊敬するようになり、その足跡を訪ね歩いた。歴史を勉強すると尊敬したくなる人物に出会い、その生き方に学びたいと思う。その筆頭が楠木正成だ。人としてどう生きるべきか、楠木正成から学ぶことは多い。そんな尊敬すべき楠木正成が、今や中学校で悪い奴と教えられているとは…。楠木正成イコール悪い人と思わせる記述は訂正しなければならない。また悪党という言葉は誤解の元なので、中学で教えるべきではない。文部科学省の検定を受けない副教材は誰が内容をチェックするのか、誰が採用を決めるのか、文科省は明確にしなければならない。	□住まいの救急社  □あれ？歯がしみる…？      □第4回大田中将顕彰慰霊祭  □視覚障害者支援チャリティー公演2018      □今月から漫画の作者が交替します  □論壇 私が尊敬する楠木正成  □｢稲毛新聞｣をお気に入りに登録する