130,000部発行
2018年4月6日
通巻第259号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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論壇 「海ゆかば」は慰霊の歌
成田市 上田 真弓
 3月3日に八千代市勝田台文化センターで「第三回日本の心を歌う集い」が開催された。ソプラノ歌手の森敬恵(としえ)さんやプロ並みに歌がうまい元衆議院議員の田沼隆志さんなどが、唱歌や明治以降に広く歌われてきた日本人の心にグッとくる歌の数々を披露してくれた。
 私は昨年、八千代市民会館で行われた第二回のコンサートを聴きに行き、地元の大和田中学校の合唱部の歌も素晴らしかったので大変感動した。
 ところが今年は八千代市の教育委員会が後援を拒否し、学校からの参加が認められなかった。
 コンサートでは日本の歴史に思いを馳せ、戦争で亡くなった方々に思いを込めて「海ゆかば」が歌われたが、戦争を賛美する軍歌を歌うコンサートに生徒を参加させるわけにはいかないというのが理由だ。市民からの指摘があったそうだが、指摘は2件のみで、それで学校の参加を認めないと判断した教育委員会はおかしい。はるかに多くの八千代市民が学校の参加を嬉しく思っているのだ。
 私は第二回のコンサートで、生徒たちにも日本の歴史と先人の思いを知ってもらうよい機会だと感銘を受けたが、「海ゆかば」を軍歌としか考えられない教育委員会の視野の狭さと無知に唖然とした。
 歌詞は万葉集に詠まれている大伴家持の長歌から採られ、太平洋戦争中に戦死者を弔う時に広く歌われた。勇ましい軍歌とは違い、慰霊の歌として定着したものだ。
 戦死者を慰霊する時に、これほどふさわしい歌はない。今も海外に眠っている戦死者の遺骨が日本に帰ってくる時には、ぜひ「海ゆかば」を歌ってお迎えしたい。
 私はこのことを産経新聞に投書し、2月27日に掲載してもらった。私の投書でこの問題を知った産経の記者がコンサートの実行委員長や八千代市の教育委員会に事実関係を確認し、3月2日に「海ゆかば軍歌か鎮魂か」と大きな記事で報じてくれた。
 そのおかげもあって、コンサートは会場の客席に座りきれないほどの大盛況となり、最後は出演者・来場者みんなで「海ゆかば」を合唱した。
 八千代市の教育委員会は後援を拒否したが、服部友則市長は理解を示し、来賓として会場で挨拶した。私は市長に「投書を書いた上田です」と声を掛け、少し話をした。
 市長は会場に貼られていた産経新聞の記事と私の投書を指さし、「私は鎮魂の歌だと思います」と言ってくれた。服部市長は私と同じ八千代中学の二年先輩で、面識はなかったが、しっかりした市長であることが確認できて嬉しかった。私のふるさと八千代市の教育がおかしな方向にいかないように頑張っていただきたい。

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