150,000部発行
2017年1月6日
通巻第244号
年間郵送購読料3,000円
発行責任者/佐藤 正成
発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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論壇 台湾の二二八記念館
成田市 上田 真弓
台湾の台北の二二八和平公園の中に、二二八事件について展示してある二二八記念館がある。
日本が戦争に負けて台湾を引き揚げた後、大陸からやってきた国民党の中国人によって台湾人が虐殺される事件が起きた。その発端が1947年2月28日だったので、二二八事件と呼ばれている。
この二二八事件によって苦労されてきた女性の話を紹介したい。昭和三年生まれの阮みすさん。「げんみす」の「み」は美、「す」は女へんに朱という漢字で日本語にはないので、「みす」と平仮名で書かせていただく。
阮みすさんは昭和22年の二二八事件で、父親を殺された。阮さんの父親は新聞社の社長をしていたが、ある日突然国民党によって連れ去られ、その後帰って来なかった。日本が去った後の台湾を支配した国民党の中国人は、ジャーナリストや学者や作家や評論家など、影響力のある台湾人を徹底的に弾圧し、その関係者も処刑したのだ。
阮さんは父親がどこに連れていかれ、どうやって殺されたのかを調べ、二二八事件の全貌と父親への思い、その後の家族の苦労を本にして台湾で出版し、日本でも二冊の日本語版を出版した。
私は産経新聞の台北支局長に紹介されて阮さんと知り合った。私が台湾に行く時は連絡し、阮さんが日本に来る時には連絡があり何度もお会いした。「台湾の家庭料理をごちそうしてあげるわ」と言われて、台北のご自宅で手料理をごちそうになったこともある。
二二八記念館の設立には阮みすさんも尽力し、亡くなった阮さんのお父さんの写真や、阮さんが調べて入手した資料なども展示されている。阮さんは「日本時代の台湾は本当によかった。幸せな時代でした。終戦後、国民党の中国人がやってきて、私たち台湾人は本当にひどい目にあわされました」といつも言っていた。阮みすさんの嘆きは昔の苦労だけではない。彼女の思いが今の人たちに伝わらないことが、悔しくて悲しいのだ。
国民党の中国人が台湾人にどんなひどいことをしたか、自分で調査して証拠を集め、証言を聞き、新聞や雑誌に文章を書き、記念館を設立し、本を出版し、講演を行なってきたが、今の台湾人は無関心で阮さんの思いが伝わらない。ましてや、かつては同じ日本人であった台湾人の戦後の悲劇を、日本人はまったく知らない。精力的に活動してきた阮さんだが、最近は「もう疲れました。むなしくなります」と溜め息をつくことが多かった。
体調が悪いようで心配していたが、奇しくも平成28年11月28日、阮さんはその波瀾に満ちた生涯に幕を閉じた。阮みすさん、お疲れさまでした。ありがとうございました。
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